第53章 メシア・デイ
ケイト「^^//
私はさ…私がやってることは馬鹿なことだって、十分わかってるよ。
随分と勝手に、いない者であるかのように傲慢に振る舞われた。
仕返しも…抵抗も、反論ですらしないのをいいことに、自らは正しいと大義名分を掲げ
多人数で徒党を組んで威を借りて、共に私を独りへ追いやり、孤立無縁にさせ、虐げ、蹂躙され続けてきた。
怒りが無いかと言われれば…無かったことなど一つとしてない。
でもやり返してしまえば、たった一つとは言え相手にやって正しかったという理由を与える。
たった一回でもやり返してしまえば癖になり兼ねない、無意識の内に回数が増え兼ねない。同じ思いをさせたくない。
やられる前にやった、やってさえもいない状態であっても。
『抵抗しない相手一人』に対して多人数でやり続けた。
たとえそれをやったとして、罪悪感など欠片も持ち合わせない。そういう精神構造しか持ち合わせていない。
完膚なきまでに、相手へ『非』のみを与えるには…地獄に落とすには、それが必要だった。
何か月も、何年も、毎日毎日…たった一人の人間を相手に、多人数で追い詰め続けた。
生まれ持った障害にも拘らず甚振り、精神的に追い詰められるよう退路を断たせた上で蹂躙し続けた。
挙句の果てに、それに楽しさを見出し、共に笑い続けて快楽とし、享楽にふけり続けた。
殺してやりたい以外の感情なんて、それ(怒り)以外の感覚なんて…何一つとして無かったよ…(天を見上げる)
でも…やり返す程度で晴らせるほど、殺して終わりと思うほど
生みの父のそれに加えて無神経にやり続けたことで築き上げられ続けてきた、この闇は…
私自身の心に、光に、希望に打ち勝つほど…生易しくなんてない!!
一度反省してはい終わり、一度謝りさえすれば償いなど不必要。誠意など示さない。
加害者は何も無かったように忘れて生きる、人生の上で楽しみを享受して喜び、幸せを思う存分堪能する。
死など生温い、傷を与えるなど以ての外!
そんな程度で済ませていいほど、その傷は軽くなどない!!」
ずあっ!!
底知れない闇の解放…
それと共に、遠くを真っ直ぐに睨視していた。