第53章 メシア・デイ
アル「テストはこどく!」
ディ「べんきょう助け合い!」
アル「おぎない、あう!」
ディ「あう!」
アル&ディ『てんかいっぴん!!』
フィン&ケイト『………;』
ケイト「…議論になって無くない?;」
フィン「ははは^^;…
まあ…要点だけ掻い摘んでいるとでも思おう」
ケイト「そだね^^;」
龍の力は魂の力。
しかしそれは…魂からすれば片鱗に過ぎない。
そもそもが肉体を持ったまま、それを出すことなど身体がある分「抵抗」を生じさせ、著しく減軽させる要因となる。
要するに、肉体こそが魂の力を封じる枷となっていると言っても過言ではない。
怨念を込めた言霊により呪うこともできるわけだが。
ケイトの場合…身体が魔力そのものとなるほど満たすことで魔力と一体と化し、光を超えた速度を可能とした。
光を超えた密度で、凄まじい推進力で、繊細な制御まで全て制御し切ったことから、体の動かし方もなお同様に。
つまり、魔力が身体と魂の力の「媒介」という役割を担うことで『魂の力』の出やすさを上げていた。
よって魔力と一体と化した時点、すなわち龍人化発現時に魂の持つ力を『始祖神の力』と同レベルに引き出せた。
それすなわち、魔力越しとは言え肉体から干渉できない魂とも一体と化す状態だったから。
しかし終末神との戦い時、魔力もまともに使えず神の力諸共封じられた状態だった。
純粋な魂の力を魔力無しで、魔法も抜きで出せなければいけない状況へと追い込まれた。
結果として…
霊体と魂の意思の共鳴に伴い、肉体など何でもない程に高まり合ったからこそ…←1461ページ参照
それまで始祖神の力の引き出し方を修業で何度も繰り返し、引き出された当時の感覚を身に染み付かせたからこそ…
想いが「媒介」となり、神の力が、純粋な魂の力として引き出された。
この世に生まれ落ち、肉体を得、ケイトとして経験を積んできたからこそ生じた「己の人格」とも言える『霊体』
肉体を失い、幾瀬も輪廻転生を繰り返してこそ生じる「己の根幹」とも言える『魂』
双方の意思が定まり、想いが同じ方向を向き、一つとなったからこそ…
魂と霊体が魔力ではなく『想い』を通して繋がり合い、膨らみ、増幅し合い、肉体を凌駕して存在を指し示した。
始祖神の闇も力をも凌駕した『魂の力』を――