第53章 メシア・デイ
ケイト「タッグでも負けなしで行こうね!」
フィン「ああ!
と言っても…2人きりのギルドだけれどね^^;」
ケイト「えっと…皆を誘おうかな」
フィン「賑やかになるからやめようか。2人きりの時間が減るのは痛い!」
ケイト「……ふふっ^^//」
フィン「ん?」きょとん
ケイト「…嬉しいなあ//
そんなに私との時間が増えて欲しいんだ。
私も、同じだから…余計嬉しいよ^^//」にこにこ
フィン「!//……
困ったな…
改めて言われると…余計に、来るものがある///」
ケイト「私もだよ。
よりフィンへの想いが爆発しそう!//」ぐっ!
フィン「…僕もさ。
それともう一つ。
君は、もっと自分に自信を持ってくれ」
ケイト「これでも言いたいことはバンバン言えてるぞ!」しゅっしゅっ!←拳を左右交互に突き出す
フィン「ああ。その意気だ」微笑&ぽんっ!←背を叩く
ケイト「…ありがとう…フィン……
出会えて、本当によかったよ^^//」
フィン「…僕もさ//」微笑
メシア・デイ開幕の報せとなる花火が9時となった今、上がる。
その中…僕達は唇を紡ぎ合わせる。
二度と離さないように、放れないように…互いを束縛し合うかのように…
強く、固く、両腕で…両手にも力を入れて、しっかりと抱き締め合った。
遠い遠い、遥か遠くにあたる…苦しみの日々。
それは誰もが持ちうる、辛苦という名の感情。
出来事から得、学び…学習し、その環境に順応…慣れて行く。
結果として、それは…誰もが違う形のそれを得るからか、誰もがどこか違う人となる。
決して無くならない苦痛、押さえ込まれ続けた叫び、
理解されない、本当の自分を見ようとも理解しようとさえもしてくれない…
そんな日々を…一日千秋の想いで乗り越え続けていく中、ようやく僕達は出会った。
その出会いを無としない為――
させない為――『決して互いを失わせまい』という、僕達の『誓い』として…
深く、今日のことも…それまでのことも…胸に刻み込むように……
互いを強く抱き締め、唇を奪い、嫌と言うほど求め合い、首筋に痕を残し…互いの温もりに、互いを埋め合った。
もう二度と放さない――決して独りにはさせないと、想いを込めて
今日この日は…互いが互いの救世主(メシア)だと改めて思い知った日だった。