第53章 メシア・デイ
フィン「でも君が教えてくれた。
たとえ世界から嫌われようと…それごと愛すると。是が非でも、護り抜くと」微笑
ぽとっ
ケイト「!!」瞠目
フィン「…嬉しかった。
身を挺してでも、あの一撃から護ってくれた時(507ページ参照)…状況を理解した後、両親と重なった。
勇気のある、僕の誇りとも言えるパルゥムだった!
でもそれ以上に…君を失いたくはなかった!!」
ケイト「だからって…あのミノタウロスのそれから護ることなんて、どうせ勝手に治るのn←908ページ参照
フィン「二度も言わさないでくれ!
君は…何よりも、失いたくない存在なんだ!!(真剣)←911ページ参照
傷付くことなど、今後一切あってはならない!!!←910ページ参照
それほどに…愛しているんだ。
君の傷付く姿など、二度と見たくないぐらいに」涙目
自然と震えと共に、双眸から涙が零れ落ち…ケイトの双眸へと落ちていった。
ケイト「……うん…
ごめん…わかってはいるんだけど…長年の習慣で;
頑張ってるつもりなんだけれど…」
フィン「大丈夫だ(微笑)
ちゃんとわかっている。
…君に教わったことは、もう一つある。
世間の意見は移ろうもの。それに頼った所で、光となった所で…
また、フィアナ騎士団のように一時の栄光で終わる。
それでは…意味がないんだ。
たとえどうあっても、どうされたとしても…決して揺るがず、人の為に在ろうとする在り方…
それこそが、『勇気』の証となる。
どれほど愚かでも、挑戦者のように只管に…勇猛果敢に立ち向かう。
何度押し潰されても、多人数で囲われて蹂躙されても…君は、決してその在り方をやめようとはしなかった。
決して投げ出さず、周囲にも人にも当たり散らそうともしなかった」
ケイト「だってされる側の気持ち痛いほどわかるし。
そもそもものに当たり散らしたって壊れるだけで痛いだけだし…
遺されるのは…虚無感だけだよ」俯
フィン「^^;
…そうだね。
傷付ける行為はいつでもできるのに、頑なに相手の気持ちを優先してブレーキをかけた。
弊害として、君は自らの意思と感情を捨て…心を殺すことに繋がったわけだが…
今では、ちゃんと取り戻せている。
その上でもなお君は決めた。
その在り方に…酷く憧れた。
眩しくもあり、僕もこう在りたいと想わされた」