第53章 メシア・デイ
ケイト「それでもアイズの本質は変わらないだろ?」
アイズ「!!……え?」
ケイト「アイズがアイズだってことに変わりはない。
お前が何だからって、何かが変わるわけでもないだろ」
アイズ「……」
ケイト「お前はお前だ。
ヒューマンだろうが、何だろうが…
今までの歴史で積み上げてきた人格は、変わらない。
私が…そうであるようにさ(どんっ!)←左手の親指を自分の胸へで指す
要はさ…自分がどう在ろうとするかだろ?^^」
アイズ「……ぁ」瞠目
ケイト「お前はいい奴だ。
何より、それごと大好きだしさ!^^」
アイズ「っ…」ぷるぷる
ケイト「でも重婚は悪いけd
レフィーヤ「アイズさん!?;」
ケイト「!?;」ぎょっ!!
アイズ「ぃっく…く」ぽろぽろ
ケイト「え?;あの?;え?;え?え?;(おろおろ&あわあわ)
なんか私酷いこと言った!?;」←フィンを見やる
フィン「…逆だよ」
ケイト「へ?」きょとん
フィン「…そうだろう?アイズ」微笑
アイズ「頷)………
ありがとう」
アイズは未だ俯いたままぼろぼろと涙を零し、ケイトの服の裾を掴んだ。
瞑目した双眸から、未だ涙を零しながら…嗚咽を上げながらもなお、感謝を伝えようとした。
ケイト「えっと…ドンのことでわかってるとも思うけどさ。
たとえどんな種族でも、何であっても…大切な個であるのには違いないよ?
世界で一つしかないんだからさ。
まあ私個人の感情が大きいんだけれどね?
好きだってことは、どうあっても変わりようがないし。
だからさ。胸張って生きろよ。
英雄アルバートと精霊アリアの唯一の娘なんだろ?
お前という人間は、たった一人しかいないんだからさ。
そもそも…私が好きだと思う人なんて、そういないんだぞ?」
アイズ「…ありがとうっっ;」ぎゅうっ!!
涙を零しながら、アイズは感極まってかケイトへ飛び付いた。
結局の所…ケイトはアイズが泣き止むまで背を撫で続け
「私も同じです!」とレフィーヤも叫びながら抱き着き
ティオネやティオナも同様に深く気にすることじゃないと言い
共通して言えるのは…皆が受け入れたということだ。
胸のつっかえが切れたのか、これほどまでに感情を露わにするアイズの姿を…僕達は初めて見た。
一番驚いたのは――別にあるけれど…