第52章 メシア・デイ・イヴ
『是が非でも誰にも渡さない宣言』――
後にそう呼ばれることになる僕の行動は、世界中を騒がせたという。
その後…僕の歩んできた歴史もまた英雄譚として本になり、ケイトのと合わせて『カップル英雄譚』として有名になるのだが…それはまた別の話。
今はただ、叫んだ言葉と観客の悲鳴の如き歓声が闘技場を揺るがしては止まなかった。
人からされる評価など考えず、いや考えたが…感じる不快感がそれを逸脱し切っていた。
その結果が、あの普段の僕からすれば『奇行』とも言える行動なのだが……
それが却って好感を呼び、ファンが増えることになるなど思いも寄らなかった。
そして…戦いは再び始まる。
ガネーシャ「あと6分!!
その土壇場でキスをし合うや否や、誰にも渡さない宣言を行使したあああ!!!」
男『おおおおおおおおおおおおおお!!!!!』
女『きゃああああああああああああ!!!!!><////』
ベル「フィンさん…凄い」ごくりっ
リリ「こんな大衆の面前で言い切るとは…
べ、ベル様!」ついついっ←肩をつつく
ベル「へ?」
リリ「ベル様は、同じことを私にしてくれますか!?」
ベル「ええ!?;」驚
ヘスティア「何言ってるんだい!?サポーター君!!(訝し気)
そもそも前提が違う!
ベル君はね!僕にするんだ!!」瞑目&えっへん
ベル「神様!?;」
リリ「残念でしたね!
ベル様はヘスティア様には抱かないようですよ!」
ヘスティア「むきーっ!!言ったなああああ!!?」
『ギャーギャー!!!!』
ヴェルフ「こっちはこっちで変わらずだな…;」眉顰め
ベル「ちょっ!;
やめて下さい神様!リリも!
こんな人目のある場所で;」あわあわ
ヘスティア/リリ『ベル君/様は黙っててくれ!!/下さい!!』
ベル「は、はい!;」気を付け
春姫「…恋とは…熱烈なものなのですね//」
命「!試合が動き出しそうです!」
ウィーネ「…皆の目つきが変わってる」
シル「ふふっ。発破がかかったみたいですね^^」
16時から18時までの激闘に幕が下りるまで、あと5分――
となった次の瞬間、『光速』での熱戦が…幕を開けた。