第52章 メシア・デイ・イヴ
グラン・バースト――
それは…魔力に指向性を持たせ、一点のみへ凝縮させたもの。←1818ページ参照
それに伴い、物質を通り越して疑似的な神の力と化す。
ちなみに、周囲の魔力まで巻き込み、自身と周囲の魔力のみと化して放つ技。
それこそが風月流究極秘奥義。
フル・バースト、キャノン。←993,1003ページ参照
これは自身を浮かすほどのエネルギー…ドラゴン・ソウルと同じ原理のものだ。
逆にグラン・バーストは【龍人化(ドラゴニュート)】の先に位置する技とも言える。
わかりやすく形にしてみると、こんな感じとなる。
エネルギー(ホワイト・ノヴァ、ドラゴン・ソウル)→
物質(龍人化(ドラゴニュート))→
エネルギー(神の力)
きちんと段階を踏んで得た技術とも言えるだろう。
一切分散しない状態こそが物質化現象とも言える。
ケイトや僕にとって魔力は…意のままに形を変え、流れる物質となっている。
気功、体内にあるエネルギーもまた同様に扱えるようになる。
自然界に満ちる清浄なエネルギーもまた自身に取り込める。
また、自身の中にもある。
それを認識しつつ、それを御した上で力と化す。
流れるように、一瞬で…物質を超えた密度で…光も理も時という概念をも遥かに超えた速度で…
一瞬でもなく、同時に動くほどに制御を完璧に仕上げていた。
実の所…この世に存在するエネルギーは、果てが無い。
魂の力を伴い、神の力を出したとしても限界はある。
ならばどうすれば、いつ如何なる時でも出せるか。
その結論が、先程述べた技術となる。
グラン・バースト…
恐らく、修業空間のケイトが教え込んだのだろう。
僕に対して、神の力の扱い方を教え込んだのと同じように……←1781,1785ページ参照