第52章 メシア・デイ・イヴ
僕とケイトは自然と背中合わせに周囲と相対した。
周囲から囲まれて魔法を放たれ続ける中、僕達は魔法を魔力の壁で跳ね返すと共に
その際に自分の魔力を送り込むことによって威力を強めつつ、後続の魔法へぶつけて応戦。
その最中…リヴェリアだけが撃っていないことに気付いた。
フィン「…効くと思っているのかい?」
リヴェリア「いいや。効かないだろうな…
普通の…やり方では!」
ぼぉっ!!!
次の瞬間、リヴェリアとレフィーヤから途轍もない魔力が全身から噴出した。
まるで噴火口と錯覚させられる中、リヴェリアへ集中する。
レフィーヤ「お願いします!」
リヴェリア「ああ!」
ケイト「あれって…やばっ!;」たじっ!
フィン「…ああ…君の技だ」
リヴェリア「いつまでもそのままだと思うなよ――?
グラン・バースト!!」
どごぉっ!!!!!!!!!!
爆音と共に、途轍もない魔力の塊が僕達へと降りかかる。
凄まじい激風と共に衝撃波が周囲一帯を包み込む。
観客席まで衝撃波の余波が届く中…
ヘファイストス「!…あれって…」
ロキ「ああ…魔力壁や。
それもただのやない。
不壊属性に至る『密度』としたやっちゃ」にや&開眼
興奮しまくるアルとディを宥めつつ、ロキはドヤ顔で言った。
ロキの右隣にヘファイストス、左隣にフレイヤがいた。
取られないようにしているのは、最早いつも通りだろう。
ヘファイストス「なるほどね…
ただのエネルギー体を凝縮、物質と同じ硬度にしつつそれを強めることで…
魔力だけで不壊属性の壁とした。という所ね?」
フレイヤ「そうかしら?」
『?』
フレイヤ「それだけで終わるとは…とても思えないけれど」くす
ロキ「含みのある物言いやな…;」けっ
面白くなさそうに悪態をつくロキに対し
ヘファイストスは居ても立っても居られないようで、視線をフレイヤへ向けて尋ねた。