第7章 恋と自覚
執務室の前
すぅーはぁーすぅー!!!
よし、深呼吸完了!
行くぞ!
………行くぞったら!!
………………行くぞってば動けよ手ええええ!!!;
コンコン
や、やっと動いた;ぜぇーぜぇー;←緊張し切ってる
フィン「入っていいよ」
ケイト「し、失礼します!」
ガチャ
フィン「やあ。待ってたよ^^」にっこり
ケイト「えっと…その…」
フィン「その前に一つだけ言わせてくれ。
ケイト…ここ(ロキ・ファミリア)に来てくれてありがとう。
本当に…君に会えて、よかった」
ケイト「私だってそうだよ!//」ずいっ!
フィン「そうか」微笑
ケイト「その…私も、フィンに言いたいことがある!//」バクバク
フィン「うん。聞くよ」
ケイト「私は…私は!
ずっと、フィンと一緒に居たいです…居させて下さい!!//」
フィン「!…喜んで^^//
(最初は安堵…次に訪れたのは…幸福だった」
そう笑いながら右手を差し出される中…私は気付けば、左手で取っていた。
姉を失った時、大切な人を失った時に決まって差し出していた手を…
そして…大事な人に一番多く触れただろう手を…
利き手ではない手であっても、それが多かったから……今度こそ失いたくなくて、つい反射的に差し出してしまった。
フィン「くす)…右手じゃないんだね」
ケイト「え…あ…えっと…その」おろおろあわあわ
フィン「大丈夫…恋人繋ぎがやりたかった所だ^^//」そっ←言いながら実行してる
ケイト「!!//」ぼんっ
フィン「ふふっ…//」目を細めて笑みを浮かべる
ケイト「は…ははっ…//」くす
こんな時が、ずっと続けばいいのに…不思議と、そう思った。
ずっと…一緒に居たいとも。
冒険者になってから2週間目…私は、人生初の恋人ができた。