第52章 メシア・デイ・イヴ
スペス・スピア――
それはブランシェを取り込んだモンスターを倒した後に出てきたドロップアイテムから作られた武器。
そのドロップアイテムの持つ効果は『魔法を強化するもの』。
同時に、本人の持つ魔力集中による特質もまた強めていた。
長さは僕のフォルティア・スピアと同じ、そして黄金ではなく蒼白銀の穂先を持った『希望』の名を冠する槍、余った分の蒼い角も使って作られた『不壊属性(デュランダル)の第一等級武装』。
パイオニアの峰にある青筋の紋様の中に『あなたを守る』という「ケイトがアレンジして作った神聖文字」が刻まれており、スペス・スピアの峰にも同様に刻まれている。
ベルトに取り付けた鞘の中を空間収納庫とし、いつも全体の5分の4ほど入れている。←1122,1123ページ参照
一度魔力を拳に集中させて殴り付けるようにしたのは、武器へ瞬時に大容量の魔力を伝わせると共に強化する為。
ひいては遠心力を強める為に殴り付ける動きをし、それに伴う負荷を魔力を送り込み強化することで無としつつ、同時に攻撃時の威力もまた跳ね上げる為だ。
瞬く間に僕とケイトで150人ずつ、総計300人を瞬殺した。
ガネーシャ「これは凄まじい!!
まるで演武の如く一瞬で流れるように屠ったあああ!!!」
ケイト「殺してないよ!!?;」ガーン!!
テロップ『言葉を真に受けている!!』
フィン「倒したという意味だよ^^;」
ケイト「はっ!)あ、そっか」
フィン「納得してもらえたようで何よりだ」くすり
アイズ「…凄い」
ガレス「数値(ステイタス)を封印しておってもこれか。
倒すのにも骨が折れそうじゃわい」
オッタル「恩恵を無くしていたとしても、築き上げてきたものはそうは消えない。
神に至りし者の真の膂力は…こんなものではないはずだ……
今見せている力は全て――上澄みにすら至らない」真剣
ごくり
カチャ…
次の瞬間、周囲の者達は唾を飲み込むと共に武器を握り締める音が響く。
より一層緊迫感が増していくのを感じる中、僕とケイトは自然と背中合わせに周囲と相対した。
5000年の異世界渡りでお互いについた癖とは言え…今は気にしないでおこう。
最後は、タイマンで決着を付けたいしね。
そう考える中、周囲は連携し合いながら襲い掛かってきた。