第52章 メシア・デイ・イヴ
ケイト「どう在っても…違いはなくならない。
それを知る為に頑張って考えたからだよ。
…自分の人生だからって、やりたいように皆してるんだ。
後悔しない為に。または好きに動きたいが為に。
たとえ何言われようとさ…
だから…皆違う。違っていいんだって思えるまで考え抜いた。
5日もかかったし、5kg痩せたけどね;」遠い目
フィン「…ティオネに殴られてからかい?」
ケイト「んっと…それよりももっと後で…違う時。
フィンがいてくれて、皆がいてくれて…ここにいていいんだって……
そんな簡単なことがまだ、わかっていなかった時。
ブランシェ襲撃事件があってから…色々考えてたんだけどさ。
でも…単純な問題だったんだ。
皆…違う。気遣う人は気遣って、気遣わない人は傲慢に振る舞って。
好きに、動いているんだ。自分が満足する形になるように。
どれほど合わせようと考えたって…無理だった。
それで諦めた。
でも…守りたいと願う気持ちに蓋なんて出来なかった。
なら、自分でできる範囲で頑張ろうって…そう折り合いを付けたんだ。
始祖神の闇、記憶、それらに打ち勝ったのは…それでなんだ。
それもまた…個の一部だって。
森羅万象…無数にある内の、一つの形なんだってさ」
フィン「……」瞠目
驚きで、声が出なくなっていた。
始祖神の闇、終末神と相対していた際に確かに『諦めた』と言っていた。←1458ページ参照
だが…その言葉に、それほどの重みがあるなど…知る由もなかった。
本人の口から聞けたことを感謝した。
質問攻めにしてしまえば疲れてしまうだろうし…
それで気遣っていたこともあるのだが……
自分の口から吐き出せるようになっただけ、とても喜ばしく感じた。
フィン「……とても…素晴らしい答えだと思うよ」微笑
ケイト「へへっ。
ありがとう^^//
嬉しいよ」微笑
フィン「…ありがとう」←口元が綻んでいる
僕も、負けていられないな。
ふと…そんな想いが込み上げ、笑みが零れた。