第51章 学び舎
ケイト「横泳ぎとは読んで字の通り、顔を水面に出した姿勢で身体を横に伸ばして泳ぐ泳法だ。
傍から見ればこの通り横向きだからな?(すっすっ)←泳ぎ見せ中
このように左手を前にする場合、右腕が上になるよね?」
アイズ「うん」頷
ケイト「これはあくまで右向きで泳ぐ場合なんだけれど…
左腕は舵の役目をしているから動かさないままでもいい。
動かすとしても手前から奥へってだけだ。
問題は右腕の動き。
水を足で蹴る前に胸元へ持って行き、そのまま手で下へ、つまり後ろへ掻き出すようにする」
アイズ「下から…後ろへ」
ケイト「そうそう。
大きくかくのがポイント。
そして再び胸元へ抵抗を感じさせないようすっと抜き、また下へ、後ろへ」
アイズ「こう?」
ケイト「そうそう。
左腕を動かすにしても、右手を胸元へ持ってきた際で当たる程度でいい。
手の動きは完璧。次は足の動きだね」
アイズ「…難しい」
ケイト「まずは動きに慣れよう。反復練習あるのみ。
まず、両膝をお腹に持ってくる。
伸ばす際に前後に開けてあおる」
アイズ「???」
ケイト「えっとね…
右向きだと、右足は前に、左足は後ろに出してから、前後で挟み込むようにするの。
力加減は右足の裏と左足の甲ががちん!とぶつかり合うまで」
アイズ「!…わかった」
ケイト「全体の動きを纏めるね?
腕は胸の前に合わせた位置から
下にあたる腕を顔の方、つまり前へ伸ばすと同時に
上にあたる腕を足の方へ伸ばしながら大きく水をかく。
曲げた足を真っ直ぐに伸ばす時、胸の前で腕と手が合わさる感じ。
左腕は頭上、右手は腕全体を使って足方向へ水を大きくかくように。
それだけ気を付ければ泳げる」
アイズ「…頑張る!」
ケイト「頑張って!」
アイズ「…沈まない…」
ケイト「うっし!
今日中に泳げるようになって驚かそう!
ターンも仰向けで浮きながらのを教えるよ!」
アイズ「…//ありがとう//」キラキラ
ケイト「どう致しまして!^^//
アイズが泳げるようになって嬉しいよ//(にこにこ)
(守りたい、この笑顔//」
プールの中で笑い合う中…
時を同じくして…
フィン「…」イラッ!!!
薄々感じ取ったフィンは、そこはかとない激怒に駆られ
『1対4の戦いが激化する一方』となる要因となっていた。