第51章 学び舎
ケイト「あとは意匠法、商標法か…」
フィン「意匠法とは、『工業において利用できる「物品の形状、模様」若しくは「色彩などの形態で処理された視覚を通じて生じる美感の保護及び利用」を図ること』。
それらによって「意匠の創作」を奨励し、総じて産業の発達に寄与することを目的として生み出された法律だ」
ケイト「あー…要するに、外見も真似するなってことか」
フィン「ああ。そうなるね」
ケイト「そもそも商標って何?」
フィン「商標とは商品や役務を提供される需要者に、提供者を伝達する標識。
ブランド品に多いね。
ヘファイストス・ファミリアの武器にロゴがあるだろう?
それだよ」
ケイト「あー!!
そう言えばサインを書いてって言われたっけ…
神聖文字でケイトって書いて終わりにしちゃった;
ヘルメスのもそれ以前のもそうしたし、リリって人にもしてたし…;」←445,865ページ参照
フィン「神聖文字を読めてアレンジできているだけで十分だと思う。
そもそも…文字の跳ねとか薄くしたりとか、ケイトほどの緩急の激しい表現は他の誰にもできないだろうからね」
ケイト「…そんなに書くの難しい字だったのか;
書き方を少しいじって工夫しただけなんだけどなあ…;」ぼそ
フィン「本人が生み出しただけで十分価値はあるよ。
商標法の説明をするよ?
商標法とは、商標の使用をする者に独占的な使用権を与えることにより
業務上の信用の維持を図って産業の発達に寄与すると共に、需要者の利益を保護することを目的とする法律だ。
真似した製品を売り出す他者へ、本来生み出した者へ行くはずだった利益を奪わせない為でもある。
その四つを『産業財産権法』と言う。
どれもが「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする」とされている。
『個人が生み出した財産』とすることで、他者へ模倣されない為のものだ。
そもそもこれが発祥したのは、商品を生み出す際において真似をして作った上で、本家よりも安く売り出す輩が後を絶たず争いにまで発展したという実話から生み出されたんだ」
ケイト「あー…保護する為、か」
フィン「ああ」
ようやく説明が終わった…
気付けば夕日は沈み、逢魔が時へとなっていた。
晩御飯を作りながら版権について説明した。