第51章 学び舎
ケイト「何がしたい?って聞けばいいんだよ。
でもうまく言えないから、それでうまく伝わらないことに泣く子も居るよね。
大衆向けのが合わない人も居るし、人の数だけやり方が違って当たり前だよ」
各々の子に合った方法を共に模索することになった。
一人一人の子と向かい合い、親の兼ね合いとも合った育成の方針について話し合っていた。
ケイト「迷惑でさえなければ、とか
傷付かないと思ってても、人によって感じ方は違うから。
嫌だ、とか傷付いた場合はその本人に合わせるようにね?」
「何でー?」
ケイト「合わされないのとどっちがいーい?
嫌だって口にしてるのに、されたらどう思う?」
『やだー!』
ケイト「なら気を付けようね?」
『はーい!!』挙手
そう子供達を纏めた後、何故分野がくっきり分かれているかの質問に対しても答えていた。
ケイト「不得意なものをずっとやり続けるよりは
それが得意な人の方が圧倒的にペースも量も早く終わる。
例えば…同じ時間制限でやってみたとしよう。
その場合、顕著なものでも本1冊と辞書10冊分ぐらいの差がある。
すなわち苦手分野は他の人に補ってもらい、得意分野を伸ばし、互いに専念できる空間を作る。
要は役割分担だよ」
『おおー』
ケイト「皆の苦手分野も、得意分野も、違って当たり前なんだ。
だからこそ補い合う、その為に皆がいる。
その個性は必要なもので、とても大切なものでもある」
『大切にするー!
よくわかんないけど』
ケイト「うん。
わかるのは、大きくなってからでいい。
他を大切にすること。
でも辛いのなら無理をせず距離を取ること。
いいね?」微笑
『はーい!!』挙手
中々進路を決めれないでいる子にも
ケイト「どっちしたい?」
答えやすいようしゃがんで視線を合わせ、微笑みかけて尋ねていた。
「少数の人達が困るんじゃ?」
ケイト「好きな方を聞いているんだ。
たとえ片方が少数でも大丈夫^^
役割が違う、それを大別化する為にやってることだから」
「……大丈夫?」
ケイト「大丈夫!^^
気を遣い過ぎないで…
好きなことをして、いいんだよ?」
「……じゃあ、こっち」
中々決めれずにいる人の相談に乗っていた。
逆に気を遣わなさ過ぎる人にも同様に、される側のを味あわせて更生していた。