第50章 秘密
フィン「…もう少し…言葉をさ…;」瞑目&俯
ケイト「だって礎にするはずだったのに?
人柱になるはずで死は確実だったし…」
フィン「助かったことを喜ぼうか^^;
まあ…予想していた無限大よりも強力だったわけだからね。
本当は共に生きていたいという君の願い
君を是が非でも守りたい、共に生きたいと願う僕の願い…
それらが宿った力は…永久に共に生き、存在し続けるそうだ。
互いに愛し合ってまでいるそうだからね^^」くす
ケイト「…そっか…
共に生きる意思ある力、つまり互いを生かし合い続ける仲間として受け入れたと」
フィン「頷)ああ…
精霊神が言うには…
自分より強力に、なおかつ世界が終わったとしても続くだろうと…
そう…言っていたよ……」
ケイト「そっか……」
フィン「もう寝よう。夜中の3時だ」
ケイト「うん…
ありがとう、フィン…
本当に…ありがとう」
フィン「なら態度で示し続けてくれ。
今、幸せで仕方ないと…」
ケイト「うん…(うとうと)
できればね、フィンにも…そうして…欲し…い…な」
かくっ
ケイト「すーすー」
笑みを浮かべながら、ケイトの眠りにつく姿を見入る中…
気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた。
平凡な日常…そちらの方が余程恵まれているのかもしれない。
誰かが傍に居て、居て欲しい人と共に居れて…それ以上の幸せなど、どこにもない。
あのような喪失感だけは…(両親が目の前で死ぬ光景が浮かぶ)
もう二度と…味わいたくはない。
そう考えながら両腕をケイトの背に回し、強く抱き締めた。
涙が自然と滲み、ぽろぽろと零れ落ちて行く中…拭わず想った。
特に…君だけは…何があろうとも、死んで欲しくはない。
他はいくらでも耐えられる。
耐えてみせる。
だが…それだけは…君を失うことだけは、死んでも嫌なんだ。
半身すらも通り越した、掛け替えのない…僕の人生の一部だから。
ケイトの存在は、僕の中で…至高とも言える存在となっていた。
ケイトもまた同じで、傍に居るだけで温かな想いが伝わってきて…
だからこそなのか…一瞬ですらも手放したくないという膨大な想いに駆られ、振り回されていた。
今後も振り回され続けるだろうそれに嘆息を零しながらも…
不思議と、悪くないと思い始めている自分に気付いた。