第50章 秘密
フィン「審判など受けなくても!」
ケイト「仲間内だけという話で通した人も…結界の強化のもととなって全員死んだ。
魂まで…その全てが、捧げられた。
そうして守ってきた…何年も何千年も……
それは…それだけは、変わっちゃいけないんだ。
神の魂なら、その力も含めれば…きっと未来永劫…安泰となるはずだ。
対価には、対価で返さないといけない。
恩返し所か逆のことをしたんだ…許されるはずがない。
今後生まれてくるだろう命まで危険に晒したんだ。
しょうがないさ…(天を仰ぎ、諦めたように力無く笑う)
安易に…楽観的に…話すものでもなかった。
ましてや本に書かれるなんて…思いたくは、なかった。
………跡継ぎを産んだら…育てて、十字架を引き継がせて……
そうしたら…終わりだ。何もかも…そこで終わるんだ……
そう考えたら眠れなくなっちゃってさ^^;
あっはっはっはっ!^^」
フィン「ぎりっ)…
そんなもの、放棄すればいい!」
ケイト「?馬鹿なことを言うなよ」
フィン「動物の命だろう!?」
ケイト「精霊の…
故郷だろ。
精霊が生まれる『神聖な場』だ。
それを壊せば…今後二度と、精霊は現れない。
いずれこの世から全て消えるぞ」真剣
フィン「!!」
ケイト「精霊は…龍と同じく自然の化身であり、神の代行者とも呼ばれるほどのものだ。
精霊がいなくなれば…その恩恵も得られなくなる(すくっ)
そうなったら…破滅だ。
この世の…破滅だ」ごろん
フィン「…………」
ソファーから立ち上がり、ベッドに横になる。
もう既に諦めているようなそれに、握り締めた拳が震えた。
僕が歯噛みし、歯ぎしりする中で、なおもケイトは言葉を続けた。
窓から見える朧月夜を眺め、綺麗なものを見るかのような眼差しで微笑みながら…