第49章 真の力
フィン「今回ばかりは、惚れた者負けかな…^^//」ふふっ
何故か…悪い気はしなかった。
ケイト「私さ…辛い思いをしてきて、よかったよ。
だって…とっても嬉しいから^^;;」ぽろぽろ
再び涙を零すケイトに、僕は頭を頻りに撫でた。
腕の中へ引き寄せ、抱き締め、肩を抱きながら唇を落とす。
夕日が沈み、明かりが消え行く中…魔石灯が自動で付いて周囲を照らす。
フィン「ケイトの写真に、「早く死ねよ」と言う男がいるらしい」
ケイト「へー、あっそ」
ジュージュー
散々抱き締め合った後、ソファーの上で抱き合っていた状態から離れ、食事を作っていた。
アルとディも揺りブランコの、籠の中に寝かされている。
フィン「それと、君が倒産した会社に寄付していただろう?」
ケイト「ん?←フライパンから目を離し、フィンを見やる
(頷)うん。
困ってたみたいだから、会社員に渡す金も無くて」
フィン「それを見ていた輩の中で、「要らんわ」「調子に乗るな」と言っている連中がいた。
倒産する会社員ではないのだけれどね。
そういう連中がいる所へは決して出さないように根回ししよう」
ケイト「差別化を生むんじゃない?」
フィン「逆にされる側に回らねばわからないということもあるだろう?
随分と大盤振る舞いみたいだからね、彼等は。
軽い口を叩くなと、誰にも教わっていないんだろう。
「口は禍の元」「責任を持てない言葉なら最初から吐くな」と、文句を言ってくれば伝えればいい」
ケイト「男に多いんだね」
フィン「僕は違うからね?品位まで売った覚えはない」
ケイト「そういう連中って、大概が地獄に落ちるんだよねえ。
大丈夫かな?;
この世の金やら何やらにばっか執着してたら、その分落ち込むぞ。
目に見える形のものばっか重視したって、あの世に持ち帰れるわけじゃないんだから」
肉を焼きながら器用に、眉を顰めたまま素早く調理が終わっていく。
空間収納庫に入れてある新鮮な料理も食べたいのだが…
「非常用なので手出し無用」と、伸ばした手を軽く叩かれた。寝耳に水だった;