第49章 真の力
その日中に、ケイトが直々に寄付してくれた団体や国の国賓を招待し、感謝の念を込めながら手厚く歓迎及び案内をした。
フィン(今日は仕事かな?
昨日も誘拐事件の解決やらで、仕事だったようにも思えるのだけれど…;)
そう考えながらも、僕はフォローに回った。アルとディを見ながら…
しかし…不思議なことに、あまり泣かない方だった。
僕達の息子と娘は、どうやら何かない限り泣かないようだ。
今となってみると…
子供達を得た今では、憑き物が落ちた気分だ……
世の中に、こういう日常があることは知ってはいた。
ただ…身近ではないからこそ、知らなかった。
その幸せも、温かな想いも…是が非でも、何を賭してでも守ろうと重んじる心も。
一人っ子で長男だったこともあってか、余計に…
無性に、人肌が恋しくて仕方なくなる時が増えた。
そんな時…ケイトもまた恋しい、愛しい、触れていたいと擦り寄ってくる。
それが堪らなく嬉しい。
好きな人だからこそ、愛しく思う人だからこそ、共感を得られたいと想い願う心。
それを理解しつつも、愛しい存在を二度と放すまいと抱き締めるばかりだった。
早い話が、骨抜きにされているのだろう。
だがケイトもまた同じことが言えるのは間違いない。
しかし…ケイトは一つだけ、疑問に感じていた。
「何故自分ばかり擁護されるのかわからない。擁護されないのが普通で、当たり前だったのに」と。
それに僕は答えた。
「赤の他人を擁護する輩は、早々いない。
擁護されてばかりだと思うのなら…それは、君の仁徳のお陰だろう」と。
謝礼の意を込めての招待、案内から後…ようやく休憩ということで休みを取った。
明日(6月16日)一日丸々休日となったわけだが…
さらにその明日(6月17日)、明後日(6月18日)にはメシア・デイ・イヴ、メシア・デイと重なっている。
2日纏めて休日にしないと割に合わない計算になっている為、調整はこちらでやっておいた。メシア・デイの後は3日休日と。