第49章 真の力
ケイト「今までにない発明をしたら特許を得れる。
それを取ったら、自動で利益が入ってくるんだよ。
兆を超えたのはそれでだ。携帯やスカイボードや魔術式。
スカイボードの医療効果があること(1357ページ参照)は証明されたわけだし。
新たな魔術式に関しては私かフィンでないと作り出すことはできないし」
フィン「なるほど…
つまり、一個人が生み出した所有物とみなされるわけか。
それを売る際に得た利益、その一部を上納すると…」
ケイト「アスフィお姉ちゃん…
(しまった、昔の癖が;呼び捨てにするようお願いされたのに、また…;)
アスフィが教えてくれたんだ。
でも薄利多売は嫌いでさ。
アップデートやら機能更新やらでまたお金かけさせたくないんだよね。
だからこれなら大丈夫だという実験を経た上で追加しようとした際に、自動的に機能追加するよう設定しておいた」
フィン「なるほど…
何度も何度も機種変更すれば財布を使わされるばかりだからね;
画質が違うとか何とか…;」
ケイト「こっちの場合は立体だから規模が違う。
真似するのは嫌いだから、どうせなら今までにないものを作り上げたい」
フィン「意外と負けず嫌いな所があるんだね…;
所で…非常用持ち出し袋のイタズラ防止機能(1659ページ参照)の仕組みは、一体どうなってるんだい?」
ケイト「あー。
原理は早い話、魔力だ。大人かどうかがすぐわかるんだよ。
中に入れようとする際、必ず外の魔力を使用する。
その際に魔力の巻き込み具合、微細な変化で察知できるんだ。
例えるなら…エコーみたいに体内へ音波か電流を流して、早く返ってくるか遅く返ってくるかって感じだ」
フィン「ああ。そういう理屈か」
ケイト「原理的に見たら単純だけど、それを魔力で行っている。
魔力を流し込んだ際に起きる「体内の流れ方」、体内へ流し込む際に必要となる「流出強度」「魔力密度と圧力」、
すなわち魔力を送り込むことで感知できる「体内における抵抗」、感知できる持ち主特有の「魂の波長」まで感知してる。
これらは全て《神秘》無くしては作れないし、クリエイトの魔法がないと確実に再現は不可能だ」
フィン「二重の防衛策か…
抜け目がないし、よく考え込まれている」感嘆
ケイト「それはそうと、早く寄付してくれた団体や国へ謝礼の電話と招待をしないと!」