第49章 真の力
ケイト「でも纏まった休日がないよ?
一日ごとに行く日と休日が入れ替わり立ち替わりだし…」
フィン「そちらの方が分かりやすいよ。
第一、休みが長いと習慣でうっかり長く寝入ってしまいそうで怖いからね」
ケイト「なるほど…メリハリをつけるトレーニングにもなるわけだ」
フィン「ああ。
だから君の方針はありだと思う。
第一、見方も考え方も捉え方も違うということは、求める理想も違うということだ。
言葉一つでも聞こえ方によっては非難だったり称賛だったりで分かれるからね」
ケイト「そうだね…
私さ、具体的に指示されないとわかんない方だったんだよね。
だから抽象的な指示をされたら何やったらいいのかわかんなくって、隣の子や周囲を見て真似することでしのぐって感じだったんだ。
真似するなって言われたけどさ、どうしたらいいのかわかんなくって…
聞こうにも、恐れからか声が出なくってさ…;本当に困った覚えがある」
フィン「…そうだね」
ケイト「かと言って、障害者だって明確に伝えるにしても…抵抗があるでしょ?
他の人達と違うってだけでいじめられたりするしさ。
ホントは…通うだけで、すっごく嫌だった。辛かったんだ、誰かと一緒に居るのが。
何してくるかわかんないし、信じられる人かもわかんないし、いい人なんて早々いないしさ…
障害を抱えているから、余計に…見え方も聞き方も違うみたいでさ……
冗談も通じないし、とっても困難なんだ。些細なことでも。
その助けになる所か、存在するからいけないんだって非難して否定され続けてきた。
そういう背景があるから、余計にさ…人の多い所って嫌いだったんだ。
でも…領民達を相手にするのは、すっごく癒された。
支え合っていける、そんな人達ばかりだったからさ…
子供達の人数、96人ずつにしてたのも、計算してたんだろうなあ。アスフィのことだから…^^//」くすくす
フィン「…そうだろうね」くす&腕組
信頼には、信頼で応えようとしてくれるだろう。
後々やりやすいよう完璧を求めようと必死に頑張っていただろう背景がすぐ脳裏に浮かんで、思わず僕も笑った。
神の力で、自然と当時の忙しさと頑張りが情報として伝わってきた。