第49章 真の力
フィン「どう変えれば納得するんだい?」
ケイト「んー…まだ考え中」
がくっ!
その意外な言葉に、体勢が崩れた。
フィン「何か考えがあるのかと…;」
ケイト「具体的なことはまだ決まってないけれど…
競い合うのではなく、協力し合うこと…かな?
でも遅い人に合わせることになる。
けれど大切なのは、協力し合った上で成し遂げたこと。
団体行動は基本タッグでいい。
互いの知らないそれを知り、別の手法を模索する。
一人一人交代制で一日毎に変えてって、奇数なら三人で。
思想、考え、常識、それらは全て家庭や住む国において簡単に変わる。
同じことを求めるのではなく、変わったそれを生かす方針を考えてる」
フィン「纏まりが付きにくくなるんじゃ?」
ケイト「一つの目標に向けて動けているのならそれでいいさ。
ちゃんと、やるべきことは成せる。ただ道が違うだけだ。
バラバラでいい。違っていい。
互いの持ち味を殺してでも多数に合わせるのではなく、少数で組んで生かし合った上で邁進できる。
そちらの方が…得られるものは多いと思うよ。互いにね。
無いものを補い合って、違う着眼点から発想を得て…今までに無いものを造る。
そっちの方が楽しいし、見たことの無いものを見れる方が嬉しい。
単純作業ばかりでは、得られるものもまた異なる。限られるからさ。
この道を行きなさい、この手順通りしなさい、
そればかり守ってたらその手法が使えない場合、何もできなくなる。
成し遂げることさえ定められていて、それへ進めているのならそれでいい。
時間割とかに関しては、流石にやるけどさあ。
『どう見える?どう考える?』
そちらの方を教育方針にしたいな。
自分の環境を話したい人達は、それだけで集って意見を交換し合ったりしてさ!
その時間を、時間割りにも組み込みたいなあ。
特に問題があるなら先生にも相談して、保護したりとかしてさ…
話したくないとか、特に疑問に思ってない人達なら自由時間にして、自習や遊びや昼寝の時間にしたり^^(くすくす)
先生のそれも交えて討論会みたいにして、視野を広げる手助けをしたいな。
皆、違う考えがある。見方も違う。それを知り、器を広げる。固定観念に囚われない。
異端児とも触れ合う時間を作ったりしてさ。
少しずつ、輪を広げていければと思っているよ」微笑