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Unlimited【ダンまち】

第49章 真の力





精霊王「どういう感想じゃ;」眉顰め
フィン「いや、力を使っている時に見えている通りというか…そのままイメージ通りというか…;」

精霊王「まあ…否定はせんが。

お主の使い方は、自分で見つけろ。
ケイトはひたすら密度を高めて高めて、最大の防御、攻防一体のそれを身に付けた。

主が何を身に付けるか、今から楽しみじゃて」ふっふっふっ

肩を震わせながら笑われる中、真剣な表情で言い放った。


フィン「必ず、掴み取ってみせる」ぐっ!←拳を握り締めながら前を見据える

精霊王「生意気な奴じゃのお。前々から思うとったが」眉顰め

フィン「…そんなにかい?;」

精霊王「うむ!←腕組をしつつ大きく頷く

人には滅多に頼らんくせ、人の有事となると助けに行く。
よう似とるよ。お前とケイトは」
フィン「!!」

精霊王「とても無理だと言ったが…わしには、強ちそうは思えん。

主のように一途な人間は、そうはおらぬからの」

フィン「……」

精霊王「では、死ぬでないぞ?」

ぐいっ

そうして…大木の中にある異空間、修練室(しゅうれんむろ)へと押し込められた。


勿論精霊王もついてきていたわけだが、完全に自分のやり方を掴んで身に付けるまではそう時間もかからず…

あとは自然にできるよう、身体に叩き込むことだけとなった。



密度を高められないということは、逆を言えば薄く広げやすいということ。

攻撃も防御も重くなるケイトとは違い、僕の場合はどうしてもそれより軽くなる。
それに従ってケイトは重い分速度が遅くなるはずだったが、体内の方で集まるよう移動させていた。

僕の場合は外で一度集めた方が早い。出して集めて、中へ入れる。
そちらの方が格段に早く、素早く体内の奥まで集中させた力を入れられる。


つまりケイトの場合、繊細な制御が性質上できず、それにつれて余剰分となる力が多くなる。
力そのもの自体が粗雑、繊細な制御が苦手というものだった。

そして重い分力が集まるまでが遅く、次の発動までの連射に時間がかかる。

それを経験でカバーしていたことを、修練室での修業で身を持って知った。


そして僕の場合…彼女とは正反対な性質だったということになる。

繊細な制御ができ、無駄となる余剰分の力が少ない。より温存できる。

力が軽い分、集まるまでが速く、次の発動までの連射性能が高い。


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