第48章 死
アイズ「確か…一人の時間が無くて、外に出るのも母親とじゃないとダメって」
フィン「ああ。
それ以外は全て、家で軟禁されていた」
ティオナ「え;」
フィン「文句も赦さない、意見も赦さない、外へ一人で行こうと行動すれば殴られる。
唯一許されたのは勉強と、室内での遊びだけだったんだ」
『……;』
リヴェリア「時代が今ならば虐待として訴えれていたと思うが…;」
フィン「もう既に成人している。
虐待ということで保護するとしても今からじゃ無理だし、そもそもが死人だ。
成人しているから、一人の大人として扱われる。
それでもなお…街の人間達は知っていてもそうしていた。
それに僕は未だ苛立ちが収まらないんだ。
出来ないことをひたすら責め、その背景を知ろうと決してしない。
できるのにワザとやっていないのだとまで言い出す始末だ(イライラ)
講釈を垂れるつもりはないが、言うだけなら誰にでもできる。
父のそれで言うこと自体に恐怖を生じる、その環境にいなければ本人の気持ちも理解などできない。
いつ殴られるかわからないように見えて仕方なかっただろう。
一人の世界に入り込んでいないと、精神的にも持たないだろうし…
生みの母親も母親で、自分のペース通りに動かないとヒステリックに喚くし…
愛情がないわけではないのだけれど、母にとって夫、ケイトにとって生みの父のそれで苦しめられてきて、いっぱいいっぱいだったようだし…
けれど、他が知る由もない。
言ったとしても、ほら吹きだと嘘呼ばわりされ続ける中ではね(嘆息)
勝手に自らのみの解釈で決め付け、語ったその行動が悪など…何に繋がるかも考えのない人間でしかない。
言っても始まらないだろうそれをわざわざ言い、固定観念を植え付けよう、こいつだけは自分の味方につけよう、印象を集団で口コミで広げて操作しよう、という腹が見え見えだ。
そういう輩ばかりが集まって悪いことをしていないと皆で言い張って…
はあっ(腕組&嘆息&肩落とす)
見苦しいにも程がある;」
リヴェリア「言った所で聞く耳持たずだったからな」嘆息&瞑目
ベッドから左側、そこで添い寝をする団長の後ろで
壁に背を預けながら、リヴェリアは嘆息を付いた。
私自身も…無理やり押さえていた苛立ちが、余計に沸き上がった。