第48章 死
ケイト「私はトッペマ、あなたのしもべ。
だけど、なんの、やくにも、たたな…い。
だって、わたしは…ただのマペット」
急に、歌を歌い出した。
異世界へ渡った際に知った、ある歌を…
ケイト「これを…口ずさんでいると…安心して、居られるんだ。
周囲の言葉に操られて…言われるままに、そうだと思い込んで…
そう思って、自分の感情も…心も殺していれば…耐えられた、から。
なんの、やくにも…たたない
フィン「そんなことはない!」
ケイト「あり、がと…うそでも、うれしいよ^^;」←息絶え絶え
フィン「嘘じゃない…!(ギリッ)
(どうして…これほどに、心の傷はいつまでもっ!
どうして平気でいられる?どうして…自らのみに合わさせて、散々に殺すよう促しておいて、平然と笑ってられる?自らの心までをも!!」
ケイト「じぶんのこころも、かんじょうも…いらない…もっちゃ、いけない…
きえなきゃ…だめなんだ」
フィン「死ぬな!!」
レフィーヤ「死ぬなんて言い出さないで下さい!!」
ふらふら
一度灰から元に戻った部分、そこが再び灰へと戻ろうとされかけるも…
僕が神の力を行使して、無理やり治した。
それでもなお…それが切れれば、再び痛みは訪れるだろう。
体の痛み以上に、心が痛いと訴えかけているように見えた。
寄り添うしかできず、背を撫でた。
痛々しいほどに見えるそれは震えており、心までもが灰になろうとしているように見えた。
そっと僕はケイトを抱き抱えてベッドに運び、布団をかけた。
縋り付くように僕の袖口を掴むケイトの手を撫でながら、そっとベッドの中に入って抱き締めた。
未だ怯えたように震えるそれに、「人間というものに嫌気が差すのもわかる気がする」といった思いに駆られた。