第1章 出会い
フィン「防具もないのにこれだけやれるってことは…それだけの経験が必要になる」
ガレス「剣術指南でもやっとったか?」
リヴェリア「それだけじゃないだろう。
身体の動かし方、自分以上の力や速度のそれを受けた際の立ち回りも理に適っていた。
蹴りや拳もたまに交えていたことも鑑みて、体術も含めて間違いないはずだ」
フィン「ロキ…彼女は一体何者なんだい?」真剣
ロキ「んー…
早い話を言うとな、ここまで来る道中でさりげなく聞いてたんやけど…
さっぱり覚えとらんそうや」
『!!』
リヴェリア「記憶喪失だと!?」
フィン「それでもこの強さか…ふむ」顎に手を当て
ロキ「うちが知っとるんは、この街出身やってことだけや」←新聞差し出す
『!!』
ティオネ「それって…」
ティオナ「例のあれ?」
ロキ「いや、あの新種のモンスターやない。
おそらく…何らかのショックで、記憶を失ったんやと思うわ」
フィン「しかし、このモンスターは…」←記事の写真を見る
アイズ「古代のモンスター?」
リヴェリア「ああ。おそらく十中八九そうだろう」
ガレス「これだけの規模となると階層主が何匹もおらんとできんぞ」しかめっ面
ベート「おい。この報せが来たのはちょうど今日だぞ?」
ロキ「そうや。
3日3晩走り続けてようやく着いたって証言にも一致する」
フィン「名前と自身の出自と強さ以外を忘れた猛者…か」
『う~ん』←考え込んでいる
ティオナ「それはそうと入れちゃわない?
意識失っている今がチャンス!」にや&キラン
レフィーヤ「ダメですよそんなの!;」あわあわ
ティオネ「いや、いいんじゃない?今なら問答無用で入れちゃえるし。
文句ないでしょ?」
ガレス「ないが…本人の意思はどうなる?」
ティオナ&ティオネ『いいっこなしで!』
フィン「いや、そうする必要はないよ」
ティオナ「ええー!何で?;」
フィン「親指の疼きが止まらない…彼女はきっと、ここに入る」微笑
ティオネ「団長が言うなら間違い無しね!」ぐっ!&キラキラ
レフィーヤ「ということは…」
ロキ「入団合格祝いに宴やー!!今夜は飲むでー!^^//♪」
オラリオに着いたのは朝だった。
それが気付けば…昼を過ぎて、夕方になっていた。
こうして…冒険者としての日々が、その日に始まった。