第48章 死
ティオネ「記憶を消すのはダメでしょ;」
ティオナ「いっそ思い出のある建物は全部撤去する?」
フィン「少なくとも全部変えるつもりではいるよ」
リヴェリア「いるだけで苦痛を感じるものなどない方がいいだろうからな」
ガレス「いっそ追放すればどうじゃ?」
フィン「既に全員出ていったよ」
『!!?』
フィン「住民も来た使者も皆変わっていた。
自らの主観を説明も無しに強要し
挙句の果てに違う主観の持ち主、それも無抵抗の人間一人を相手にあそこまで追い詰めたんだ。
それもタイマンではなく、多勢で囲んだ上で^^
人としてモラルを欠いている、それも欠落的に。
褒められたやり方じゃないのは目に見えているだろう?」
『そりゃそうだ』うんうん&腕組
ケイト「あいつら皆の常套手段だったけど。
懇意にしてくれた人達は僅かだけどいたし」
フィン「いじめから救ってくれたというわけではないだろう?」
ケイト「少なくとも会話できるだけ有り難かったよ。
それすらもない状態だったし、やってはいけないって空気だった」
『よくもそこまで…;』
そう冷や汗交じりに固まる周囲を前に、僕は出ていった理由を説明した。
やっと本題に戻れる…;
フィン「まあ、ともかく…;
一緒になって、平然と精神的に袋叩きにし続けていた彼等彼女等が
わざわざケイトが街を助けた後になってから祭り上げようとした姿勢は、他の人達から見ればさぞかし不評だった。
何事もなかったかのように取り繕っていたからね。
その掌返しっぷりが気に食わないというのと
ケイトを悪人だという風潮、もとい風習を広めようとする輩は、今では指名手配犯呼ばわりされているよ。
ケイトの分家の輩が逃げ出したのも、無抵抗の人間をいいように誹り続けた上で何事もなかったかのようしている姿勢に対する『暴動』が起きたから、というのもあってのことだそうだ。
ケイトがいなければ、今頃は…終末神に全て消されていただろうしね…
古代からヘレイオス街という名だったけれど
今では英雄譚アルルェーチェになぞらえて、アルルェーチェ街と名を変えたわけだし。
復興させたのはヘレイオス一人ではなく皆だからね。
元々の土地名ということで、「忌まわしい風習、『無抵抗の一人を多人数で囲んで痛め付け続ける常識』も消えるように」と願って付けられた」
『なるほど…』