第48章 死
ケイト「このトンネルだね?」
「は、はい!」
「あいつが言うには、さっきのモンスターはここから出てきたとか」
レフィーヤ「!さっき見たようなモンスターが!;」
ケイト「おー、来た来た。
私がやるよ」左手で剣を構える
ズババババッ!!×35
流れるような動きで間を擦り抜けつつ、一気に35体を同様のやり方で倒していった。
モンスターがやられる、とほぼ同時に人間が解放されていった。
ラウル「!この人達は…誘拐事件に遭った人達っす!」
まるで演武を思わせる動きに感嘆しながらも、ラウルが叫び。
それにラウルが片手に照らし合わせている報告書を覗き見た所
顔や特徴も一致しているのを僕も確認し、頷いてから指示を出した。
フィン「第2軍は解放された人達を治療院へ運べ!
早急に手当てを受けさせるんだ」
『はい!』
フィン「レフィーヤ、君も第2軍へついて行ってくれ。
道中の間に君が治療するんだ」
レフィーヤ「はい!」
フィン「第1軍はこのまま調査を続ける」
『うん!&わかった!』
そう指示を出している最中…
ケイトを見やると、ふらふらと頭をぐらつかせ、何の反応も示さなかった。
神の力の使い過ぎか?
そう巡らせた思考が行き着いた答えに同意するかのように、ケイトは反応を示さなくなっていった。
いつもより圧倒的に鈍い。悪露があるとはいえ、これはおかしい。
そう感じるほどまでに、ふらついていた。
フィン「君は第1軍と共に動いてもらう。わかっているね?」
ケイト「う、ん」ふらふら
フィン「それにしても、あれだけの数を一瞬で見極めながら分離させるとは…流石だね」
ケイト「でも…やばい;悪露のせいかな?;
貧血だったのが、さらに何か…;」ふらふら
フィン「?」
ケイト「あ、人だ。避難するように言わないと!」たっ
そうしてケイトが通路を渡った瞬間、その背後…
つまり、僕達の目前へ金属の板が落ちてきて分断された。
品質を見るとアダマンタイトで、常人には決して壊せないだろうそれに…
人間の悪意と策略を感じ、洞窟の奥に黒幕がいるだろうことを予期させられた。