第47章 初めての
男「何でわかるんだよ」
ケイト「見えるじゃん。
怨念、怨霊…お前、一体何やった?
死霊から生霊まで、恨めしいオーラを出しながらお前に取り付いてるぞ。←後ろを指さす
何なら、見えるようにしてやろうか?
神の力、魂に働きかけるそれを使えば見えるぞ?
片っ端からそいつらへ筋違いだとでも叫んで当たり散らしでもするか?
一方的過ぎる…といっても、こっちも人のことはあまり言えないわけなんだけど…
傷付くとわかっていて、その言葉を吐き掛けるほど無粋に成り下がっちゃいない。
今私が話して、お前に教えているのは…見えているのに何もしないのが忍びないからというだけだ。
気に障るかもしれんけれど…でも、それまでに悩んできた経緯があるのか?
でもわからん。けれどそれは私も同じか。何故仕返ししないって問われてばかりだったし;
やっぱり話し合わないとわからないか;
それまでの環境や生まれ持った性格、経緯で今後やろうとする行動は変わるだろうし…」
あ…熟考モードに入った。
顎に手を当てて考え込み、ぶつぶつと言葉は続いていく。
ケイト「というか…どうするのが正解なんだろう?
何で平気でいられるのか聞く?でもその行動には意味があるはずだし、一体どういう意図で言ったの?
王族になりたいから誑し込んでその座に就こうとでも思って言った?
それとも嫌いだからそういう狂言をした?ただの冗談?冗談で言っていいことと悪いことの区別も無く?でも基準は違うわけだし…;
あー、もう!;どうやったらこんな風に世界を完璧にできるんだよ!;
どういう思考回路してるんだ!;完璧過ぎて不備なんて一つもないぞ!!;」
神『褒め言葉として受け取っておきます』
ケイト「…ありがとうございます。
まあ、ともかく……
恨み買ってるって自覚はある?」
男「……知るか!」
ケイト「…そのままでいたいんなら、無理に変われとは言わんよ。
人生で何があったかもわからないし、在り方がそうなるまでの要因が何かも知らないし…
でも…
後々苦労すること、それだけは覚悟しておいて欲しい。
人へ傲慢に振る舞えば振る舞うほど反感は募り高まる、人はその言葉に不快を感じ、恨みもする。
自らが感じることが正しいと思って、何でもポンポン口にしたら…それは増える一方だ。
口は災いの元だとばかりにな」真剣