第47章 初めての
その在り方は…本当に温かく、人として『大切な欠かせないもの』のように想えた。
それもまた、領民達も感じるほどで…涙ぐむ者もまた多く、心から待ち望んでいた『領主』の形だった。
打ち捨てられ、虐げられ、蔑まれ、その中でようやく出会えた『光』、『希望』として映っていた。
だからこその絶叫、涙、喜びに打ち震え、叫び
彼女(ケイト)へと殺到し、伝わってくるその想いに…ケイト自身もまた、涙した。
不当な評価を受けるのでもなく、まともに評価さえもされなかったからこそ…
そのような者達と巡り会いたかったのだと、嬉しさを見せながら喜びに心は震え、微笑み、『ありがとう』と何度も涙と共に叫んだ。
ケイトにとってもまた、自分を心から慕い、信じてくれる領民達こそが…愛しい『光』であり、『希望』だった。
人生の中で、僕達の次に得た…
それを示すケイトに対し、俺達も同じだとばかりに領民達は涙と共に胴上げを続け
ケイトはそれに涙しながらも喜び、感謝を叫んでから…
胴上げの受け止められる瞬間に、僕の手を掴んで引き寄せ…腕の中に抱き締めて感謝した。
ケイト「後押ししてくれて、ありがとうっ//(微笑)
今という時に導いてくれて、本当にありがとうっっ^^//」
涙ながらに抱き締めて礼を言う中、なおも胴上げは続く。
その中で僕は…その台詞をそのまま返すよ、と笑みを浮かべながら答え
抱き返し、頬を摺り寄せた。愛しくて愛しくて、仕方がなかった。
それらの中に不幸な者など一人としておらず
たとえ不幸が現れようとも皆と助け合い、共に乗り越えて行く『国』…
それこそが空中都市コクーンなのだと、明かされた。
狂愛にも見えるそれが皆の目に触れる中、理解されない不安よりも…今、互いの心に触れ、共にいるそれを心から喜んでいた。
その国の在り方が『家族』、その中でも男尊女卑でもなく主張の激しい者が取り立てられるのでもなく
皆の権利が平等であり、共に納得の行くまで話し合える関係…『理想』そのものだと記されることになる。
その後…それは社会現象にもなり、ケイトを悪人と吹聴する輩は
周囲、それも皆から盛大なバッシングを受けるようになった。