第47章 初めての
ちなみに言い忘れていたが…
腰掛(こしかけ)水車とは、水車の中でも全体高さの内4分の1が水に埋まっているものだ。
階層ごとに全エリアを全て散策しつつ地図化していき、神の鏡を使用してリアルタイムで全部中継されている。
通りがかった上で襲ってくるモンスターは全て倒し(襲って来ないモンスターは無視)、全ルートを明かしながら手早く進んでいっている。
モンスターを倒すと共に、自動で魔石とドロップアイテムに分類され収納されるバッグ。
それをケイトが開発したこともあってか、足を止める必要もなく素早く進んでいける。
18階層も通り抜け、僅か数時間で50階層まで辿り着けた。
着いた7時頃に速やかに朝御飯を食べ終えた後に回復、装備の確認を終えた半刻の後(1時間後)に出発。
51階層を全て回って地図化しながら通り抜け、52階層も58階層への縦穴も使わずに探索し尽くす。
階層ごとに、それまでと同様に地図化とモンスターの種類と魔石の位置も加えながら…
63階層から現れる『幼くする煙を吐くモンスター(1403ページ参照)』も魔力結界に閉じ込めて殺せば終わり。
後は全て、普通に連携し合えば全部一瞬で倒すことができた。
65階層を過ぎた頃、最下層らしき場所に出た。
入ってすぐ赤土の壁に囲まれた広い空間に出、通路は一切なかった。
そのすぐ突き当たりに居たのは…
最後の階層主らしく……ある怪物が座して待っていた。
たった一目だけで、対峙しただけで…その異質な強さが伝わってきた。
三大冒険者依頼(三大クエスト)
陸の王者(ベヒーモス)」・「海の覇王(リヴァイアサン)」・「隻眼の竜(黒竜)」
それらが一つになった以上の強さを誇る、歴史上類を見ない最強の怪物(モンスター)…
迷宮最後にして、最大の難関――『キマイラ』だった。
全長15mのそれは魔力を全身から発し、咆哮(ハウル)と共に威嚇を示すも
終末神に比べれば、全く恐怖は湧いてこず…
逆に僕達は不敵に笑みを浮かべながら地を蹴り、宙を駆け
光を超えた速度で衝撃波の嵐を見舞いながら一瞬で全身を斬り刻み…
最後に首を双方向から交差するように同時に斬り、屠った。
それから昼御飯にし、共に回復させ合いながら探索。
迷宮の成り立ち、異端児と人類の共存、誓約の書類を手に入れた。