第47章 初めての
両手で顔を覆ったままケイトが家に猛ダッシュしてまで逃げ去る姿を目撃してから、落ち着いて戻ってくるまで…
時間にして5分……
その間に、既に取り付けられていた犂を押さえ、退くように指示して大部分を耕していた。
考えている間に、残りが完成するほどに…
種を植え、全ての作業を終えた頃にはもう…昼になっていた。
昼御飯を作っている間、ケイトがあることを伝えてくれた。
正門から入ってずっと左の方へ歩いて行くと、精霊王の森の大樹の枝が落ちていた為、挿し木をしたらしい。
ケイトが言うには、順調に育ってきていて…もう既に優に5メートルは超えているという。
庭の敷地内の一番北端におり、樹幅3.9m,樹高5.6mだった。
庭にある滝と水路の水は循環しており、敷地内全体へ水を行き届けさせる為だそうだ。
不足分は、東屋の地下で余剰分を貯水していた分を汲み上げて使う仕様にしている。
水路の側面には小さな円状の穴、つまり棒状のチューブの先があり、反対側は『土』に入れておく。
バランスよく配置させるだけであとは自然と水を供給するという『毛細管現象』で、水路の水を土が乾くと自動的に吸い上げてくれる。
その利点は雨が降っている時や水が既に含まれている時は起動せず水も移動しないという点、乾いた際に自動で水を移動させる点だ。
欠点としてはチューブが詰まらないよう、シート状のものを先に被せておいて異物が水路から入ってこれないようにしなければいけないことかな?
滝以外は流れるプールでもあり、横幅1.4m,長さ26m,深さ80cm。
滝から水路へは一方通行で逆には行けず、横幅1.5m,長さ2.65m,深さ60cm。
滝は水路の下にあたる地面へ吸われていく水を汲み上げており、高さ3mの岩の上から流れ落ち続ける。
滝の裏側部分のみ、岩は奥行1.5m,横幅80cm,高さ1.5mが空洞となっており、家の地下で湧く泉の井戸からの隠し通路の出口がある。
岩自体が裏門から近く、地下も危うい緊急時にはそこから出ることも可能。
神獣達の住まいも新たに庭の南端へ造り、トイレもベッドも込みで縦4.6m,横8m,高さ2.5mだ。
具体的なイメージが思い浮かばないならば、作者プロフィールのホームページ先にある画像を参照して欲しい。
ここでは細かい採寸しか書けないからね。