第46章 空中都市
顎に手を当てて考え込むケイトに…僕達は苦笑交じりに再び叫んだ。
『やり過ぎだ!;』と…
まだまだやり足りないぐらいだと、初めての試みだからこそ心配もまた一層で一入なのだと言っていた。
一層も一入も同じ意味なのだが…;それほど心配しているということなのだろう。
リヴェリア「えらく好待遇だな」
ケイト「だって私からすれば付き合ってもらってる側だし;
色々手数だってかかるし、生活環境も変わっちゃうと思うし;
まだまだ不慣れだったらストレスにもなり兼ねないし、できることは全部やっておきたいんだよ。
やれる内にやっておかないと、後々後悔しそうだから」う~ん
腕組をしたまま瞑目し、考え込むケイトに僕達はその頭を撫でた。
ケイトが次々に頭へとかけられる手に慌てふためく中、それを見つめながら僕等は笑った。
ケイトらしいと…そう思いながら。
リヴェリア「そこで温泉施設か」
ケイト「うん。
各階で効能が違うよう頑張ったんだよ?!
で…その為に動いてたんだけど、気付いたら各国の温泉になっちゃってたわけで;」
リヴェリア「意図せずに起こったことなのか!?;」
ケイト「う、うん;」恐る恐る頷く←どこか気まずそうに視線を逸らしてる
フィン「…警備隊の住む部屋は?」
ケイト「異空間に設置されてて、そこでも寝泊まりできるよ?
北にあるため池とは反対に位置する、南の住宅街エリアの一角。
その最奥の所に一部、マンションみたいなのがあるでしょ?
そこで暮らしてもらってるんだ。
高さも結構あるし、部屋も1家庭ごとにゆとりあるし、申請すれば祖父母も込みの大部屋にも変更できるようにしてる!」
『………好待遇過ぎて逆に怖い』
ケイト「ええ!?;」ガーン!!
リヴェリア「それでも希望者は後を絶たなかったと聞くが?」
ケイト「清掃員として各国の孤児を引き入れたり、それも各日で交代なんだけどやっぱり広いから^^;
清掃員の中にも掃除する係と、集められたゴミを分別する係で別れててね?
分別は再利用できるものか否かを分けるもので、再利用できるかは上に乗せれば○か×で示される魔術式を使用。
ゴミの処理についても空間収納庫に入れて中に入れたものをエネルギーに変換して、それをもとに水にしたり空気にしたり温度調整に使用したりするんだ」
『…考え込まれてる』