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Unlimited【ダンまち】

第46章 空中都市





ケイト「何でも…独りで、抱え込もうとしないで下さい」

国賓「む?」くるっ

ケイト「一人でやれば、皆の負担は減る。

私も、そう思っていた時期があります。

ですが…それに囚われて、見えていなかった。


頑なになって、助けたくって…こんな自分なんて要らないからと必死になっていた。

こんな自分など、死んでしまえばいいのだと、そうなるまで頑張って少しでも役に立てばいいのだと…

でも…それは……間違いだった」つー

涙が頬を伝って、音を立てて流れ落ちて行く中…立ったままの国王は息を呑んだ。


椅子に座ったままの僕達も、彼女の次の言葉に聴き入るばかりだった。



ケイト「失って、奪われて…最後の最後に、想ってくれる人に出会えた。

それもまた奪われて、失って…こんな命などない方がと思った。

けれど…だからこそ、皆に会えたし…変われた。


私一人で背負い込むことは無いのだと、私達にも分けろと…そう、言ってくれた。

死んでからでは遅いのだと、私達が決して死なせないから生きろとまで…言ってくれた。

今…私が在りのままでいられるのは、皆のお陰なんです。


だから…一度、立ち止まって…周りを見てみてはいかがですか?

あなた一人が頑張ってどうにかしようとするのではなく、打ち明けて…

一人でできる範囲なんて限られている。
全部背負い込んで一人でやろうとするよりも、皆と支え合って取り組んでいくべきだと思うんです。

倒れて、身体を潰してからでは…遅過ぎるんです」

そう涙ながらに…訴えかけた。


その言葉によって、歴史は動いた。

少なくとも…その国王の治める国、一つにとっては……



ティオネ「ケイトもとんだおせっかい焼きね。

あんたの事情なんか知るかって話でしょ」

ティオナ「でも実体験も踏まえたそれだから、為にはなると思うよ?」
ティオネ「流石単純ね」
ティオナ「むっ)それどういう意味?」
ティオネ「言葉通りに決まってるじゃない」
ティオナ&ティオネ『ぐぬぬぬぬ』バチバチ

レフィーヤ「とても…心に沁みました」ぺこり

リヴェリア「そのように想ってくれていたのか…嬉しい限りだ」微笑

フィン「ああ、そうだね^^」微笑

アイズ「……沢山…色んな想いが、在ったんだね」微笑


胸の内を打ち明けるケイトへ、僕達は口を挟まず温かな目を向けていた。


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