第46章 空中都市
「押さないで下さい!押さないでー!」
「列になって下さい!
そこ!列から外れないでー!」
わいわいと騒がしい場所を通り過ぎてから、ため池エリアから住宅街エリアへと入り
左側走行になっている水路(右側は立ち止まる人用、5mごとに同区間スペースあり)を走って、家へと帰宅。
家に着いた後、ケイトと二人きりになってからすぐに僕は尋ねていた。
フィン「わかっていて言ってるのかい?;」
『好かれたくて計算してやっているんじゃ?』と邪推が浮かんできたわけなのだが…
ケイト「?何を?」
フィン「いや、好かれたくてやってるのかい?」
ケイト「ううん。不快な思いを与えたくないからやってる。
というか、自分にとってそれは大事でも何でもないし。
それ以上に大事なものの方が目の前にあるじゃない。
命然り、愛然り//」ぽっ&そっぽ向き
フィン「……
要するに…全くもって計算なんてしてないんだね;」
ケイト「できるならもっとうまくやってるよ;
要領悪いし不器用だし、うまくやろうにも逆に空回って周りに余計迷惑かけるから。
だから頑張る範囲はちゃんと決めてるんだ!!」ぐっ!!
フィン「……君の魅力だね、それも」苦笑
ケイト「フィンや皆以上に大事なものなんてないでしょ?
苦労が報われて、幸せそうに笑ってる姿見るの…大好きだし^^//」にこにこ
すたすた
ケイト「?(何でフィンが隣からいなくなってるんだろ?」くるっ
フィン「……・・」瞠目←立ち止まったまま固まってる
ケイト「…何その目;」
フィン「君という人は…どういう環境を乗り越えても、その点だけは変わってはくれないんだね;」
ケイト「ちゃんと意思は伝えるようにしてるぞ!」
フィン「ああ…そうだね…(微笑)
君も、変わったよ。出会った頃に比べれば、随分と…
勿論、僕もね//」くすり
ケイト「!//」
『………////』
ちゅっ
互いに見つめ合った後、頬を染めながら歩み寄り、抱き締め合い…僕達は唇を重ね合わせていた。
ティオネ「まーた二人っきりの世界ね;」しかめっ面
ティオナ「アルとディは見ちゃダメだよー?;」なでなで
アル&ディ『う?』きょとん
アイズ「ずるいっ//」むすっ!←頬が膨れてる
それらのやり取りを影から見られていたなど、僕達は知る由もなかった。