第44章 出産後
腕の中へ閉じ込めた後、ケイトの双眸を見やりながらあることを教えた。
フィン「君がどう思うか…どう反応を返すか…
既にわかり切っているのに、わざわざ聞くまでもない。
けれど、念の為に聞いておきたかった。
伝えておきたかったんだ。
たとえ私情を抜きにしたとしても、君だけが特別扱いを受けているわけじゃない。
ティオナとティオネの際にも、君の時と同様に闘国・テルスキュラに喧嘩を吹っかけたこともある。同盟は結ばなかったが」
ケイト「え!?私の件が初めてじゃなく!?」
フィン「頷)ああ。
だから引け目も負い目も、感じる必要はないんだ。
僕「達」「が」、やりたいからやっていることなんだからね」
ケイト「瞠目)……」俯←戸惑うかのように目を逸らし俯く
フィン「……
(まだ…受け入れきれないのだろうか?
こうなるまでに、一体…どれほどの傷を!(ギリ))
わかるかい?…僕の言いたいことが」
ケイト「…んっと…」おず
フィン「別に無理にわかろうとしなくていい^^(くす)
わかって欲しいのは…
もう、独りではないということだ」なで←ケイトの左頬を右手で撫でる
ケイト「!!」
フィン「君が僕達の内、一人でも困っていれば助けようと自然と動くのと同じように…
君の為に、動きたい人達が多くいる。
君の身に起こる不幸を、只事と捉える人はそういない。力になれるのならなりたい(なで)
君と同じでね」微笑
ケイト「…っ」つー
唇を噛み締めながら震え、僕の胸へ顔を押し付けて両手を後ろへ回し抱き締めた。
まるで、涙を隠そうとするかのように…見られまいとするかのように……
フィン「君も、僕も、ロキ・ファミリアという巨大な一員に他ならない。
でも…だからこそ、得られるものもある。
絆や居場所、愛してくれる者の存在、相性のいい人、理解者…
そして…恋人」
ケイト「っ;;(ぽろぽろ)
知ってる…
そんなの、言われなくても知ってる!;
フィンが好きで仕方ない!皆が大事で仕方ない!!
受け入れてくれたのも、ちゃんと聞いてくれたのも、大切に…してくれたのも!;;
知ろうとしてくれたのも、理解しようとしてくれたのも!;
何も、かもが!!絵空事だと思ってたそれが!!;実在させたようなもので!!!;;
そればかりでっ…嬉しぐてそればっかりで!何もっ」