第6章 厄災と対策
フィン「そもそも彼女は、恋愛感情でもなくただ「男子の中で好きなのは?」と聞かれただけだ。
それをいじめっ子が早とちりして恋だの惚れているだのと喚き
そして君は真相を確かめようともせずに、鵜呑みにし、わざわざいじめっ子や皆がいる前で断って謝った。
それも保身の為、ひいては我が身可愛さと巻き込まれたくないが故にね。
実際の所、君は逆に傷に塩を塗り込んだ上に踏みにじったんだよ。人の好意を。
まだ加担していないだけマシ、その中で一番マシなのはと考えての結果が君だったそうだ。
はっきり言って、顔を合わせるだけでもフラッシュバックを起こして荒れ兼ねない。
それでも?」
こっくり
「一目だけでいいから」
会って一言謝りたい、か。
謝る所じゃ済まないことさえも気付けないのか。
フィン「溜息)はあ…仕方ないね」肩落
チリッ
だだだだだ
ばん!
ティオネ「お呼びですか団長!!?//」
フィン「ケイトへ客が来たと話を通して連れてきてくれ」
ティオネ「お任せください!!」ぎゅん!
ケイトには酷かもしれない。
それでも…こうでもしなければ、また会いに来ようとされるだろう。
その行動も見越して、友好の条件として二度とケイトと会わないことを付け加えた。
そして書き終わった頃になって、ケイトが扉の前に来た。
コンコン
ケイト「団長、ケイトです。よろしいでしょうか?」
フィン「ああ。入ってくれ」
ガチャ
ケイト「失礼し…」
その結果…顔を合わせた瞬間に狼狽して固まった。
その間に扉を閉めて鍵もかけてと。カチャ
ケイト「ひっ…あっ」がたがた
「あ、あの」
顔をひきつらせながら後ろへと下がった。
声をかけられながらも、必死に距離を取ろうとしていた。
おそらくケイトの頭の中では様々なことがフラッシュバックしていることだろう。
すまない。後でいくらでも償うから…
今だけは、彼等に示してくれ。
二度と会いたくない理由と、その証明を。