第44章 出産後
ケイト「私いない。私いないから来ないで、話しかけないで;;;」がたがた&頭抱
フィン「最近悪夢を見たせいかフラッシュバックを起こしやすくなっていてね」
アミッド「なるほど。
心的外傷後ストレス障害、PTSDですか…」
フィン「大量に出血したせいもあってか、当時のそれが蘇ってしまうそうだ。
元々アスペルガー症候群傾向は持っていたわけだし…
働く上においては、未知の人との付き合いはやめさせた方がいいだろうね」
アミッド「だとすると、橋渡しが必要となりますね」
フィン「ああ。
まあ、【ミアハ・ファミリア】の団長とは普通に話せていたらしいし、悪意や害意を持って接されなければ落ち着いて話せる。
だが…相性が悪い人かどうか霊感で一目でわかってしまうから……;」
アミッド「そこが障害となるわけですね。わかりました。
だとすれば治そうとして治せるものではないでしょう。
逆に傷を作り、深く閉じ籠るきっかけを作るよりは…
安全な場所にいた方が心にゆとりもできますし、落ち着いて過ごせるはずです。
障害を生まれ持った者の気持ちなど…持たない人にはわかりませんし、できて当然だと人に求める者が多いのが実情。
何より…理解ができないからこそ排他しようとする人も数多くいますから」
フィン「…君がそういう人間じゃなくて助かったよ」
アミッド「褒め言葉として受け取っておきます。
とりあえず…隔離するとしても、生活上においては必要となるでしょう。
自ら関わるのは無理としても、空中都市ならばそういう自己中心的な人間や邪念を持つ人間は行きようがありませんし。
そもそも空中都市行きの魔導列車に乗れません」
フィン「そうなのかい?」
アミッド「ええ。
見えない壁に弾かれる姿を目撃しました。それも数多の人が」
フィン「…あー…ケイトの力だね;」瞑目&苦笑←頬を掻く
アミッド「頷)間違いないかと。
空中都市へ悪意を抱く人もまた入れませんし…攻められるのを防ぐ為でしょう。
終末神を浄化した後の打ち上げ、豊饒の女主人の酒の席で尋ねた私へ「空中都市を一切犯罪行為ができない地域に神の力でした。よしんば入れてもした瞬間に硬直させ、その間に捕らえてもらう手はずになっている」と教えてくれましたし。
その力が空中都市行きの乗り物全て=魔導列車にまで至ったというのが事の真相かと」