第44章 出産後
娯楽ツールは14歳までで3つ、15歳以上で2つある。
1つ目は決闘(デュエル)。
脳のイメージ力を鍛える目的。
空間把握能力を鍛えるのにも使われており、修練を積みたい人やチャンバラなどで遊ぶ子供が使う。
対人でごちゃごちゃした際の発散手段で用いられることも多い。
携帯から発した光が所有者の脳波を受け取り、思い通りの形に変形する。
剣同士をぶつけ合うこともできるが、当たっても損傷は一切与えられない。
魔法などのイメージをもとに展開し、それを武器として使う者もいれば
弓を使用して近付かれる前に連射する者もおり、槍を使用する者、大剣を使用する者と、武器と防具の数だけ多岐に分かれている。
本人の適正に合わせて検索AIが進言することもある。
また、魔法と共に剣を使う者もいる。
同時展開は脳を酷使する為、多大な経験と慣れが必要になる。
戦う対象を念じながら決闘と叫べば起動され、その相手のみとの戦いになる。
戦いの様子は他の人にも見え、やじ馬ができることも間々ある。
戦う対象以外へ当たったとしても影響は一切なく、光と共に魔力となって消える。
戦う対象へ一度でも当たれば勝ち、逆に当たれば負けとなり、決着が着いた時点で終了となる。
その道のプロにならんとする者もいるとか…
2つ目は練習。
決闘の対人ではなく練習版で、念じた対象が無ければ全て擦り抜ける。
ただし、念じた対象へ働き掛けて物を動かすことが出来る。損傷は不可能。
鞭のようにして伸ばして物を取れる。
本来、身動きの取れない人の為に考案したのだが
忘れ物をした人が家まで光の鞭を伸ばして対象に振って取り、引き戻す際に通り抜けるイメージをして無事忘れ物を回収したといった事例もあった。
3つ目は復習(14歳までの子供限定)。
便利ツールにある勉強にて身に付けた知識をもとに出される問題、それに対してシューティングゲーム感覚で正しい選択肢を打ち落としていく。
動作の正確性(ウロウロ迷わないか)と速度、正答率を評価し、点数が付けられる。
問題に同じものは一切なく、同じ形式のものはあれど全く同じ問題が重なることは皆無。
引っ掛けの選択肢も沢山ある為、大人でも難しい問題も多くある。
点数で順位が付けられ、週1で1~20位の人に賞金が出る。
ただし子供対象なので1位は1000ヴァリス、20位は50ヴァリス。