第6章 厄災と対策
フィン「今でこそ取り戻してはいる。
だが護ることを選んだ!君達が大事だからだ!それだけ傷付けてきた相手でも、失う哀しみを味わって欲しくないと想ったからだ!!」
ばんっ!!!!!
気付けば机を叩きながら、主張していた。
どうあっても止められず、胸の内から溢れ出る昂ぶりは収まってはくれなかった。
フィン「はあーはあーっ」
「…」ぎゅっ←拳を握っている
フィン「だというのに…彼女は悪い?自分は悪くない?
自分の行動を省みてから言え!!
言ってみろ…彼女はもう、街の人間じゃない。
どの面下げてロキ・ファミリアに来た!!??」
殺気までもが、共に出ていった。
あの凄惨な惨状が、ケイトを受け入れた家族の成れの果てが…それを加速させていた。
「…しょうがないな、赦して
フィン「どういう立場で言っている!?
言葉には気を付けろ…記憶を無くすほど、一人の道を選んだ人を追い詰めて、それでもなお笑っていられるような君達が、自らの保身だけを選び傷付け続けてきた君達が、赦すなどと口にするな!!!
赦しを乞うのは君達の方だ!!
全面戦争になる、その意味はわかるな?」低声
いつでも潰すことはできる。そういった意図だと察したようだ。
「びくっ!)さ…最初にやったのはそっちで
フィン「最初にやってきた人がいれば、その後の行動は全て蔑ろに出来るとでもいうつもりか!?
何が気に食わないか、それは話されなければわかるはずもないだろう。
君達がやったのは、理解しようともせず、抵抗もしないのをいいことに傷付ける行為を取り続けたことだけだ!!
仕返しもしようともしない、止めようともしない行動を受けて、なおさらに助長して行った行動は全てなかったことにするつもりか!?
ふざけるなよ…自らが起こした行動は全て、その本人の意思によるものだ!
他の人が取れる責任でもないし、ましてや人のせいにして責任転嫁するなど『愚行』以外の何物でもない!!」
何故《愚突猛進》などというスキルが発現したか…今になって、その意味がはっきりと分かった。
これだけの目に遭ってもなお正道を歩めるというのは、傷付けないよう必死に行動に現わし続けることは…
尋常じゃない!
一人きりで耐え続けるということ自体、並の神経では耐えられるはずもない!!
いや…耐える以外に生きる道が無かったのか……