第6章 厄災と対策
街の人達の中でも街長、特に高圧的な態度で強要していた連中は全て逮捕&起訴されたそうだ。
それから後、街の人達は使いを一人ロキ・ファミリアに寄越し、いざという時は頼みますという名目で来ていた。
それに「家族にひどい目を遭わせた連中を助けると思っているのか」と問うと、「私達はそういうことしていませんよ」と主張してきた。
その瞬間、僕の心の中には「ふざけるな」という怒りばかりが溢れていた。
『めちゃくちゃ怒っている。というかキレている!』←後に事のあらましを聞いた皆の反応
「そもそも彼女はそういうことを先にしたんだから当然で
フィン「彼女の悪い情報だけ与えて、君だけが優位に立てば満足か?
悪い情報だけ与えて、賛同する味方を増やせば満足か?
ケイトに敵対意識を抱く人を増やして、それと群れられれば満足か?
彼女は余計な諍いを増やすまいと、一人きりで誰とも関わらない道を選んだ。
君達が傷付いたと喚くから、それを無にするためにだ!自分と関わることで傷付く人を無にするためだ!
彼女は行動に示した。わかって欲しかった。そのようなことは自らしない人なのだと!
それなのに君達と来たらどうだ?
悪口を言っていた?
話す相手さえもいないのにか!?自分から関わろうとしないのにか?
偉い人や大人に言った?告げ口した?
それは相談できる人が誰もいないからだ!君達が作り上げた環境故に友達さえもいず、彼女の心を顧みる人が一人としていないからだ!!
だというのに、君達は彼女の本質を見たことがあるか?心からの笑顔を見たことがあるか?心を開かれたことはあるのか?
彼女は無邪気だ、どこまでも純粋で隠し事なんてできない!悪いことをわかってできる人間じゃないことは知っている!
それを悪く言うのは、自分が正しいからだと言いたいからだろう?自分がとった悪と言われる行為を正当化したいだけだろう!
記憶を無くすまで追い詰めてもなお、それを止めようとせずに一切考えもせずに、それで今なお笑っていられる、日常とやらをのさばっている君達の何を正しいと見るものか!
彼女は記憶を飛ばした。フラッシュバックを起こしながら断末魔をあげて!」
声も言葉も、止められなかった。