第43章 出産
ロキ「当時、ウレイオスの力は絶大やった。
闇は、そのほとんどを持ってった。
ウレイオスの中で強烈さを増していった分、自然とな。
その結果が…魂と己という存在、全てを捧げての封印に至った。
神々の誰もが防がれへんほどに、全員の力を合わせてもなお歯牙にもかけんほど…互いの力は強過ぎた。
正と邪のバランス、それが当時の下界では邪に傾き過ぎとったからな」
リヴェリア「陰陽の法則か」
ガレス「全て背負わせてしまったが…難無く終わったのじゃな?」
フィン「ああ。終わったよ…長い長い戦いが」遠い目
ね?と問いかけながらケイトの頭を撫でると、すーと寝息が返ってきた。
フィン「ふふっ^^//」
余りに無防備で、無邪気で…その反応が愛しくて、思わずくすりと笑みを浮かべた。
ガレス「まあ、いずれにせよ…
これでようやっと肩の荷が下りたというわけか」ふむ
ロキ「ケイト一人の問題やないのに、抱え込みすぎなんや。
いつものことやけどな」
3人『本当にな&本当にね』しみじみ
ロキの言葉にリヴェリアは頷き、僕は腕組をしたまま瞑目し、ガレスは嘆息を零しつつ自身の顎髭を撫でていた。
精霊王「本当にの」うんうん
ロキ「…フレイヤといい、お前といい…一体どこから湧いて出た?;」眉顰め
精霊王「ネックレスからに決まっておろう。
見とったぞ?体感5000年のワルツダンスを!!」
『ダンス?』眉顰め&訝し気
フィン「あー;(額に手を当てて瞑目)←額に汗が滲んでる
それは…うん、力と力がうまく…
相性が良かったんだろうね^^;」
精霊王「とっくに知っておるわ!!
相反する性質、それらが重ね合った時最大限の力が発揮される!!
常識じゃろう?」
『………;』たらー
フィン「言葉と行動が一致してないんだが…;」
精霊王「固いことは言うでない!」ふんすふんすっ
アル&ディ『ううううううっ;』いやいや
精霊王は真剣な表情で語りながらもなお
アルとディを両の腕に抱き抱え、頬を擦り寄せるという動きをやめずにいた。
しかも僕の指摘にも拘らず、そのまま臭いまで嗅ぎ出し…
アルとディはこれ以上なく顔を顰め、頭を振り、今にも泣き出しそうに…;
テロップ『泣き叫ぶ0秒前!!』
アル&ディ『ぎゃあああああああああああ!!!!』
ケイト「何事!?;」がばっ!!