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Unlimited【ダンまち】

第43章 出産





ガレス「神の力を得た結果、様々な負の感情の全てを顕著に感じ取ってしまうというわけか。
ただでさえ自分の命を軽んじる傾向にあるというのに。

とりあえず、小出しでもぶつけられるようにせんとな」

リヴェリア「それについては大分できるようになってきた所だ」

フィン「ああ。

つい最近でも、されて嫌だったことについてちゃんと怒れていたし。
僕にもちゃんと伝えてくれた」

リヴェリア「そうか。

それが続けばいいのだが…」

ガレス「難しいと思うの」

フィン「?何でだい?」

ガレス「四六時中傍に居れるわけでもあるまい。
その怒りは、感じた当時に話さねば話し切れんものもまたあるだろう。

ケイトの場合は、後々こう言いたかったと当時を振り返っていってくる可能性もあるが」

フィン「なるほどね。

そうなってくると…
いや、感情のそれについてはもう…大丈夫だと思うよ」


リヴェリア「?それはどういうことだ?」

フィン「僕を神の力を目覚めさせるよう導いてくれた時に、教えてくれたことがある。

そういうものだと、決して変わらないとね。
それが本人が本人であるからこそで…起こったことも、今あることも、その全てが…」

ガレス「なるほど。そのままに受け入れることにした、か」

フィン「受け入れるかどうかは、自分で決めればいいとも言っていた。

死人がいなければ、死という理がなければ、誰も何も大切に出来ない。
悪も善も、全てこちら側から見えたそれに過ぎないのだとね」

リヴェリア「だが、ケイトを必要以上に狂わせたあいつらにはそんな諸事情はなかったはずだが?」

フィン「ああ。
それについては僕自身も、間違っているとは思わないよ。因果応報だ。

でも、あの世でも裁きを受けるそうだ。
天界の中でもあの世、幽界にあたる場所で閻魔と同じ役割を持つそれがこの世でした行い全てに目を通し、然るべき場所へ送られる。
地獄落ちになる人達は即行でね。

そうでない人達には霊界や神界に行くか、それとも再び生まれ変わるか選べる」


ガレス「ふむ。神の力を得て霊感も得たのか?」

フィン「正確には…これは誰でも得られるものだ。

内在的に誰もが持っている、要はそれを引き出せるか引き出せないかに過ぎない」

リヴェリア「ケイトが視えているものが、お前にも共通して視えるようになったということか」


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