第43章 出産
ロキ「うちがどんな想いで過ごしてきたと思ってんねんん!!;
ふざけんなああああああ!;;」
『どおどお;』
ロキ「守った側は嬉しくってもなあ!?
守られて死なれたら、何も嬉しくもないわ!!
無事で帰って笑ってみろや!帰ってこいや今すぐに!!;;」
フィン「ロキ、ケイトはウレイオスでは
ロキ「わかっとるわあああ!!;;」
わかっている。
それでも…
ロキ「わああああああああああああああああああああああっ!!!!;;;」
それでも…ぶつけずにはいられなかったんだろう。
大切であればあるほど、胸に残る。深く、深く、傷跡となって…
それは生きている限り、いつまでも付き纏う。
失った者達には、どれほど想い焦がれてもなお…
決して返っては来ないそれが、無念となって…愛しさが傷となって深まりを増してゆく。
愛しければ愛しいほど、親密であればあるほど…哀しみが押し迫っては止まらない。
ロキ「闇に苦しんでた?
たった一人で抱え込んで、笑ってた?
そないな素振りもっ!何もっ!おくびにも出さんで!;
自分の魂も、闇を封印した反動で理ごと消滅した馬鹿が!;
どうしてや…何で一言相談もせんかった?
あんなに苛烈になるほど、何で一人で溜め込んだ?
そないに頼りないんかうちは!;;
大切やからぶつけたない?大好きやから負のそれで負担かけたない?
ふざけんな;;
ふざ…ひっ;;;」ぼろぼろ
しゃっくりで何も言えないまま、涙をぼろぼろと流し続けるロキの姿に…
未来の僕達もいずれは…と、そう危惧するのを禁じえなかった。
後悔したくないからこそ。
リヴェリア「とりあえずだ。
二の舞にはさせないよう気を付けるべきだな」
ガレス「うむ。
ただでさえ自分で解決しようと焦るしのお。
人の問題であっても、苦しんでいるのを見れば居ても立っても居られん奴じゃ。
まあ…知りもせん輩には、それが見えなければ知りようもないし、話されない場合もまた同様にわからんじゃろうが」
フィン「できればそのままがよかったんだけどね。
知らない方がいいこともある。あれもこれもと背負い込んでいてはパンクする。
ウレイオスの闇も、そうして蓄積されていったものの成れの果てなんだろう。
強大過ぎるからこそ…巻き込むわけにはいかないと無茶をした結果、ああなった」