第43章 出産
ケイト「自分に合うもの、乗り越えるべきものがそれだった。
フィンも、そうじゃないのかと思ったんだ。
なんとなくなんだけどさ。
一緒に行けて、居れて…すっごく嬉しいよ!^^//」
フィン「ああ…僕もだよ^^//」
そう話し合っていた。
そのはずだった…
今までの高揚した気分が、急激に…それも、一気に冷めていくのを感じた。
と共に、背筋に嫌な汗が流れた。
ケイト「…どうしよっか;」
アミッド「とりあえず、結界を張ったまま放置しているあなたの子宮をあなたの体内へ戻すのが先決かと。
子供は無事、元気に生きているようですが…;」
フィン「そうだね;
(歓喜の余り、感極まる余り…ケイトのことしか見えなくなってしまっていた)
それと…お腹の子は出産された、ということになるのかい?」
ケイト「いやいや(手を横に振る)
ちゃんと自然分娩で産むつもりだから;
そうでないとペンダントは反応しないらしいし、そういうしきたりだから。
ちゃんと中の時間は動いたままにしてあるけど、栄養とか酸素とかそういう必要なものは以前と同じように自動で外の魔力をもとに供給されるようにしてたし」
フィン「…わかった」
そしてケイトは子宮を体内へ戻し
アミッドによる診察の結果
あと数日以内には産まれるだろうと太鼓判を押され、念の為に治療院に入ることを勧められた。
アミッド「あちらの方が設備は既に整っていますし」
フィン「…断る理由はないね。
ただ…ケイト、不安じゃないかい?」微笑
ケイト「……不安じゃないと言ったら嘘になる。
でも…終末神の影も一切なくなった。
本当に…平和になったんだけど…まだ、精霊王の森の守り人の後継ぎじゃないし、でも産みたいし;」
フィン「やれやれ…^^;
感情に整理が付いていないんだね」
ケイト「うん…
正直、家で産みたい。でもそれは無理だろうし…;
いきなり言い出してすぐってわけにもいかないだろうし、お腹も張ってきてなんかズキズキ痛いし;」
アミッド「!!?;
家で産むのはまた次の機会にしましょう!
今は治療院へ!!」ぐいっ
ケイト「え;でも;」
アミッド「陣痛の可能性が高いので!」ぐいぐいっ!
フィン「!ケイト、瞬間移動で治療院へ移動するんだ。
僕も荷物を纏めてすぐ行く!」
ケイト「わ、わかった;」頷&汗