第43章 出産
《無詠唱》
・理に干渉し、全ての事象を詠唱抜きで発動。
・使えば使うほど威力と範囲に超高補正。
互いに∞というそれに辿り着いた中、それが共通して刻まれていた。
【愚突猛進】の効果(本人の望んだ成長を促す)のお陰で自動的に更新されたそれは、神の力を最大限に発揮させると共に強く引き出していた。
それから僕達は戦った。
鼓動が重なり合う。
魂まで、心の臓まで…心まで、強く、深く…
共に引き合うかのように、神の力が高まりながら放出される。
それを互いに用い、終末神を倒し、浄化する。
何年経ったか、最早わからない。
しかし、無限に存在するパラレルワールドを全て回り…全ての終末神を倒し、浄化して回った。
帰った時にはちょうど明け方で、その頃には神の力を完璧かつ自在に制御できるまでになっていた。
フィン「僕のことも…報告しなければいけないね^^;」
ケイト「ちょっと試したらできちゃった、で行く?」
フィン「絶対にばれると思うなあ…
いっそのこと、正直に話そうか」
ケイト「そうだね。それがいい!^^
怒られるのは確定事項だね」くすくす
フィン「一緒に怒られるよ^^」
べったりと引っ付き合うかのように…
互いに満面の笑みを浮かべ、頬を擦り寄せながら抱き締めリラックスした。
戦い続きの日々から解放された今…
隣にある温もりに触れられることがあまりに嬉しく、頬が緩むばかりだった。
アミッドが迎えに来た時…その状態を見られたわけだが、不思議と恥ずかしさは感じなかった。
どこか、誇らしくもあった。
それが自分という人間なのだと、笑えて仕方なかった。
君という人間に骨抜きになってしまった、そう感じては…笑いが止まらなかった。
それはケイトも同じようで…笑って、笑って…気が済むまで、共に笑い続けた。
満面の笑みで笑い声を上げ続ける僕達2人に、不思議なものを見るかのような眼を向けられ続けた。
フィン「君に出会えて、本当によかったよ//」
笑いたいだけ笑い合った後、そう言葉を紡ぐと
ケイト「私もだ!^^//」
即座にそう返してくる彼女に愛しさが込み上げ…
それもまた同じだったようで、抱き締めようとしたタイミングも重なり合い…
共に満面の笑みを浮かべながら、その温もりに埋めるように抱き締め合った。