第43章 出産
リヴェリア「精神力の使い過ぎによるものではないか?
あの倒れ方は…精神力疲弊(マインド・ダウン)、ひいては精神力枯渇(マインド・ゼロ)によく似ている」
フィン「そうだね…
確か…
「ポーションの品質を落とさない為に預かっていてくれないかな?」と頼んで収納魔法で預かってもらった後から、だった気がする。
このように眠りそうになることが頻繁になったタイミングは、ポーションを預かってもらった後だ」
リヴェリア「?そうなのか?」
フィン「ああ。
ケイトの収納魔法の中にあるものは、中に入れた瞬間から時間が止まるだろう?」
リヴェリア「?
確か常時発動していなければ中に入っていたものは時空の彼方へと消えて無になるはずだが…」
『……』
それから聞いて回ってみた所、預かってもらったものと言うのが各団員にあったようで…
「預かってー」、「あいよー」
「できればこっちも」、「あいよー、任せて!」
と…ほぼ全員が、ケイトに預けており…
特にロキは、酒やら何やらまで預けていたらしく……
話を聞いた僕は3m四方の何もない部屋へケイトを連れて行き、収納魔法の中に入れたもの全てを出すよう促した。
すると出るわ出るわ…;
あっという間に部屋の端から高さ3mまでびっしりと埋まっていき
1分も経たない内に最奥から2mまで埋まり、縦横50cm高さ3mを残して全て埋まり切った。
当時は魔力が無限大ではなく、周囲の魔力をもとに回復しているとしてもなお限界はあった。
常時発動し続けている、それも寝ている間もしているとなるとさぞきつかっただろう。
この状態でさらに戦闘までしていたのか…と感慨にふける中、ケイトの眠気は収まった。
恐らく、精神力が尽きれば魔力をもとに自動的に変換する魔法によってだろう。
魔力が無くなっても周囲の大気中に内在する魔力をもとに回復する魔法が自動的に発動するようだし…
そこまで考えを纏めた所、変化が訪れる。
ケイト「ふわああああ(のびー(伸び))
やっと頭がくらくらして意識消失するのが無くなった!
鍋とかガラガラって落としちゃったけど壊れなくって良かった;夕食もちゃんと作れたし!
でも鍋の中に滑り込んじゃったスプーン取るのをしてもらったし、お礼言えてなかったよなあ;」ぶつぶつ
考え込んでて、目の前の状況が見えていない。