第42章 伝説
リュー「私に、触れない方がいい」
ケイト「?何で?」
この人は…出会った頃から、穢れが無かった。
純粋で、朗らかで…
アリーゼと同じように、誰にも分け隔てなく接する優しさを抱く者だった。
穢したくは…なかった。
リュー「私は…復讐心のままに、人を殺した。
たくさんの人を斬り、全てを…殺した。
とても…今さら、普通の人のようには戻れない。
あなたのような穢れのない人が、私に触れるべきではない!」
ケイト「?私はそんなの気にしないぞ?」
リュー「え?」
ケイト「だってお前、いい奴じゃん」
リュー「!!な…何を?」瞠目
ケイト「だってさ…それだけ、その人達が大切だったんだろ?」
リュー「!」
ケイト「大好きだったんだろ?
だから許せなかったんだろ?
それだけ…人を大切に思える人だってことじゃん。
お前は…すっごくいい人だよ!^^」にこ
リュー「!!///」
シル「?リュー?」
アーニャ「リュー、顔が真っ赤ニャ!」
ミア「あんたらサボってないで仕事しな!!」くわっ!!
ぴゅー!!←台所から走り去っていく
ミア「まったく…世話が焼けるね」ちらっ
ずかずか←リューを見やってからミアもまた去っていった
リュー「……何で…どうして、そんなことがっ」涙目
ケイト「私はさ…お前が、ここの人達を大切に思ってるのは見ててわかるから。
何となくだけど…伝わってくるから…
だからさ…そんなに、思い悩まなくていいんだよ。
私は…お前みたいな奴、大好きだぞ^^//」
リュー「っ…ぅっ……」
気付けば、私は胸に縋り付いて泣いていた。
彼女は、黙ったまま優しく…泣き止むまで寄り添い続けてくれた。
それから…彼女は優しく、諭してくれた。
私と真っ直ぐに向かい合って、納得がいくまで…きちんと話してくれた。
光を与えてくれたのは、彩を蘇らせてくれたのは…シルだった。
前を向けるようになったのは、これからを生きたいと願えたのは…迷わず手を取ってくれた、彼女(ケイト)のお陰だった。