第41章 終末との戦い
狼「まったく…面白いものを選んだな」
「つくづく変わり者だ」
「本当にそうだ」
「いつもそういうものばかり好む」
フィン「ゲテモノ扱いされるのは不本意なのだけれどね^^;」
狼「なに、褒めているのだ。
人間の中ではさぞかし異物だろうて」
「あやつは温厚篤実の度が過ぎていて疑られてるからのお」
「変に決めつけられる節が多い」
「傷付けんよう不干渉を取ってもなおそう言い放つだけだからな」
狼「愛しているから…か。
双方にとって共にという意味か?」
フィン「ああ。
僕はケイトを愛しているし、ケイトは僕を愛してくれている。
それも心からね」
狼「うむ。信じよう。
逃げようとせんかったのは、お主で二人目だ」
フィン「!
一人目は?」
狼「お主の前世じゃ」
フィン「!!」
「ケイトから聞いておらんのか?」
「小人族の王姫じゃ」
「国を立て直しておったな」
フィン「君達は一体何歳なんだい?;」
狼「口伝で受け継がれてきた言い伝えじゃ。
所で…何故、挑発するような真似をした?」
フィン「誠意を示すには、一番手っ取り早い方法だったからね」
狼「益々食えん」
フィン「生憎、ただで食われてやるつもりはないよ。
ケイト以外にはね」くす
「「「ほお」」」
「べた惚れじゃな」ひそひそ
「知っとる。溺愛じゃ」ひそひそ
「愛妻家か?」ひそひそ
狼「いや、独占主義者じゃ。そういう臭いがする」すんすん←鼻をフィンの頬へ押し付ける
フィン「どういう臭いなんだい?^^;」
狼「お主のような輩はオーラ所か臭いでわかる。
気に食わん」ふんっ
フィン「……娘を取られるのは、さぞかし腹が立つんだろうね」
狼「当然じゃ。身ごもらせおってから来おって」
フィン「最近になるまで、伝えられていなかったからね。
過去を映す水晶にも映らないようにされていたわけだし」
狼「そうじゃな…
あやつが約束を破ってまで話そうとできる相手というわけじゃ。
決して他には、特に人には話してはならんという約束をの」
フィン「ああ…
済まない。人間と接するのは苦痛だろう」
狼「なに、貴殿のようなものばかりならば歓迎しよう。
それに…惚れた理由もよくわかったわ。
なるほど…ケイトの為なら何を賭してでも、か。
受け入れん理由がないわ」