第41章 終末との戦い
ケイト「この世界は、たくさんの歴史の積み重ねが既に宿っている。
私の中にも…ここにいる皆の中にも…世界にある万物全て…その一つ一つが…全部が!!
全ての歴史の、証なんだああああああ!!!」涙
こおおおおおおおおおおおおっ!!!
拳を握り脇を閉め、再び双眸から涙ながらの咆哮の如き叫びが響き渡る。
それと共に、光が激しさを増していく。
それを見つめながら、ロキはさも愉快そうに笑みを浮かべた。
ロキ「魂の…力……は、ははっ…マジで、やりおった」にいっ!
この世界で生まれ落ちてから紡がれた出来事で得た考えを抱く『霊体』と
幾世の生と死を経て得た考えを抱く己という存在の根幹、『魂』…
その二つの意思が重なり合った時、共鳴し合い、高鳴り合い…一つの力となって解放される。
ロキ「これやから、下界はおもろい」ぼそ
ケイト「消させて…堪るものか!!(ぎりっ!!)
もう二度と!誰も!!奪わせて堪るかあああああ!!!」だっ!!
左拳に光を集約させながら振り被って真正面から走っていく。
そんな時…左掌に違和感を感じてか、その光の温もりに目を向けると…二人の姿が見えた。
それは見紛うことなく、ケイトの生みの姉と母で…手を添える姿が見えて、確かにケイトの左掌と重なった。
幽霊の姿が、そこにはあって…消えていった。
その次の瞬間、小さな白い光の球ができた。
鑑定すると、「想いの結晶」と出たらしい。
ケイト「姉、ちゃん…?」
そう、信じられないとでも言うかのように目を見張る最中…
次に来たのは育ての家族…シルキー、ヴェルフィンさんとオリヴァさんだった。
ケイト「遅いよ…皆…今になって、っ;;」ぷるぷる
涙が頬を伝って落ちていく。
その次に…ロキ・ファミリアだけじゃない、たくさんの温もりを傍に感じたらしい。
それと同時に小さな光の粒子が次々に現れては集まっていき、僅か2cm程度の球体が次々に重なり、大きくなり、あっという間に等身大を超えた。
そして、正面に居る闇との距離は2mという線を越える。