第41章 終末との戦い
ケイト「だから…だから!!…(ぎりっ!)
私が!!お前を止める!!
お前がどうして世界を憎むのかは知ってる。世の中には…不条理しか、理不尽しかない。
今だって傷付けることを何とも思わない奴等の心無い言葉で、傷付け続けてる奴等だっている。
散々傷付けられてきたさ!
何度も何度も潰されて!打ちのめされて!心も感情も殺されるのが普通だった!
当たり前のように消えた!!消して殺した!!殺し続けて生きてきた!!
でも…それでも……そのお陰で、今…幸せを知れたんだ。生きることに喜びを見いだせたんだ!
そういうのが当たり前だった連中からすれば、その重みには天と地ほどの差がある!!
違うから苦しんだ。それでも…だからこそ成し得たことがあるんだ!
誰もが、誰かにとって大切な存在になり得る。全部…必ず、何かに繋がってる!
その中に消していいものなんて一つもない!!そうでなかったら…私は、ここに居なかった!
だから…私は変わらず、大切にすると決めた!自分を殺してじゃない、自分のままでだ!!」
「下らんな。それで何が返ってきた?」
ケイト「知ってるさ。何度も殺されかけてきた。
けれど、今と昔じゃ決定的に違う所がある」
「?」
ケイト「ここにいる、大切な家族だ。仲間だ。愛すべき存在だ!
負ってきた傷が、凄惨な過去が…どんなに苦しくても、どんなに哀しくても…前に進まなきゃ、何も変わらない!0のままだ!!
どれだけ悲惨な過去でも、下らないものでも…そのお陰で、今があるんだ。
お前はまだ…それが幸せという形に至れてない、それだけだ。
だから私は、お前に何度でも言うぞ!!
何かを傷付けていい理由なんて…この世には一つもない!!!
傷付けられたからって、傷付いたからって…
そうでない奴等まで、奪っていい理由になんてなるか!!!!なって堪るか!!!!!」
ぼぉっ!!
散っていった白い光が、彼女の周囲へと凝縮していく。
ケイト「滅ぼせるものなら滅ぼしてみろ。
私が絶対に、させるものか!」
きぃん!!
魔力とは違う白い光が一瞬、閃光となって一つの光となり身を包んだ。
光彩陸離の如き光が、彼女の全身を包み込んでいた。